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若き日のテリー・ギリアムの姿が 『ドン・キホーテ』場面写真&メイキングカット公開

2019年11月22日 08:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(c)2017 Tornasol Films, Carisco Producciones AIE, Kinology, Entre Chien et Loup, Ukbar Filmes, El Hombre Que Mató a Don Quijote A.I.E., Tornasol SLU

 2020年1月24日公開の映画『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』より、場面写真とメイキングカットが公開された。


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 本作は、構想30年を掛け、9回も企画が頓挫し、映画史上最も呪われた企画と謳われ、その過程がドキュメンタリー映画として上映された異色の作品。スランプに陥ったCM監督トビーが、10年前に撮影した映画『ドン・キホーテを殺した男』でドン・キホーテ役に抜擢した老人ハビエルと再会したことで、奇怪な旅路に巻き込まれていく。第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾り、絶賛を受けた。


 ジョニー・デップやユアン・マクレガーなど錚々たる俳優たちが決定しては消えた主人公トビー役を射止めたのは、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』にも出演しているアダム・ドライバー。自身をドン・キホーテと信じる老人ハビエル役を、ギリアムとは『未来世紀ブラジル』などに続き4度目のタッグとなるジョナサン・プライスが演じる。また、トビーのボスを『アベンジャーズ』シリーズのステラン・スカルスガルド、ボスの妻でトビーを誘惑するジャッキを『007/慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコが演じる。


 今回ギリアム監督が79歳の誕生日を迎える11月22日にあわせて、本作のメインカットとメイキングカットが公開。ギリアム自身も「この企画にあまりにも長く関わってきたので、完成する日は一生こないのではないかと思っていました」と語っている。


 メインカットでは、自分自身をドン・キホーテと信じ込む老人ハビエルとCM 監督のトビーが旅をする姿が描かれている。夢の中に生きるハビエルの恍惚な表情とは対照的な、呆れているトビーの表情が印象的なシーンとなっている。


 あわせて到着したメイキングカットでは、長年の夢ともいえる本作の撮影に意気揚々と臨むギリアムの姿が。今年で79歳を迎えるとは思えないほど、活力がみなぎった表情をしている。また、『ロスト・イン・ラ・マンチャ』にも納められている、2000年当時のギリアムの姿が写し出された写真も到着。完成に30年もかかるとは思いもしていない彼の表情は若々しく、今よりいっそうギラギラした表情を見せている。数多くのしわが増え、白い髭を蓄えた現在と比べると時を感じさせる。(リアルサウンド編集部)