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"冬のボーナス96万円"報道に「正社員だけどボーナス無い」と嘆き 「こんなデータで景気回復なんてよくも言えるな」という声も

2019年11月21日 17:40  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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経団連は11月14日、大企業が支給する冬のボーナスの平均額が過去最高の96万4543円であると発表した。これを受けてガールズちゃんねるには同日、トピックが立ち、

「この額の半分にもならんよ」
「私には縁のない金額のボーナスですわ」

などと、悲壮感溢れる声が多く寄せられた。(文:石川祐介)

「地元密着型の中小企業、あるいは弱小企業と呼ばれる会社をサンプルにしろよ」


「私は派遣だからボーナス関係ない」と非正規労働者の嘆きが見られたが

「正社員なのにボーナスなし。うちの会社、マジで正社員のメリットない」

という声もあった。正社員であっても会社の業績が悪ければボーナスはない。「一部上場企業事務20年目で夏冬合わせて250万です!」という人もいた。

「こういう統計って日本全国全部の会社統計すべきだよ」
「大手をサンプルにしてどうするの? 地元密着型の中小企業、あるいは弱小企業と呼ばれる会社をサンプルにしろよ。それが一番多いんだから」
「こんなデータ取って景気回復してます?なんてよくも言えるなってかんじ」

大手企業を対象にしているため、一般人から見るとあまりピンと来ないニュースと言える。政府や経団連が「景気は上向いている」と誇示したいがために実施された統計結果、と冷ややかな視線を送っている人も少なくない。

「学生時代頑張って大手に入ったのだから当然」

ネガティブな声が散見されたが、「努力して勉強して入社してもらったお金だもん」とこの結果を受け入れている人もいる。

「頑張って勉強して返済する必要のない奨学金で大学に入って、それで大手に就職できました。結局は努力次第です。努力しなかった人達と同レベルの給料なんて嫌です」

大手企業に勤務している人から辛辣な意見が投稿された。将来のことを計画的に考えず遊び呆けている人達を尻目に、受験勉強も就職活動も頑張っていた人からすると、ボーナスをたくさんもらうのも普通なのだろう。

「もちろん努力も大事だけどそれだけではない。資本主義の場合、最初にお金持ってる人が有利だよね」

しかし、努力を続けられるかは本人の意志だけでは決まらない。「裕福な家庭に生まれた」「尊敬できる先生に出会えた」など様々な偶然が重なった結果、人は初めて努力を続けられる。そういったことを鑑みずに、安易に「努力不足」の一言で片付けてしまうのは短絡的ではないか。

とは言え、自己責任論を言い争っている余地がないほど、「一部のエリート」と「それ以外の人達」の分断が進行している。経団連の発表は、日本経済の好調さではなく、格差が着々と深刻化している過酷な現状を明らかにしただけでしかない。