エアトリは11月20日、「営業時間の前倒し」に関する調査結果を発表した。調査は11月上旬にネット上で実施し、20~70代の男女831人から回答を得た。
報道によると、JR西日本は現在、労働環境改善を進めるために終電の前倒しを検討している。こうした「終電の前倒し」についての賛否を聞いたところ、「賛成」(13.2%)または「どちらかと言えば賛成」(13.7%)と答えた賛成派は3割に満たなかった。一方、「反対」(13.5%)や「どちらかと言えば反対」(19%)の回答者は合計で32.5%。最多だったのは「どちらとも言えない」(40.6%)と答えた人たちだ。
終電まで働く人の約3割、前倒しは「労働環境を悪化させる」
「終電前倒し」の賛成派からは「鉄道関連の従業員の健康のためにという意味で、終電を早めることは賛成です」といった声が寄せられた一方、反対派からは
「終電に乗り遅れたらタクシーで帰宅しなければならず、出費がかさむ」
「消費が低迷してしまう」
と困惑するコメントや、地方在住者からは「都市部と違って、地方では交通手段の選択肢が少ないから」と不満の声が挙がった。
続いて、終電まで働くことがある人に「終電が早まれば自身の労働環境改善にもつながると思うか」を聞くと、「改善する」と答えたのは22.3%にとどまった。「悪化する」はやや上回る26.6%。過半数は「変わらない」(51.1%)と考えていた。
鉄道職員にとっては労働環境改善につながる可能性が高い一方、電車通勤者は自宅に仕事を持ち帰ったり、タクシーで帰宅しなければならなくなるなど、一概に良い影響を与えるとは言えないようだ。
終業時間が前倒しになると困るもの1位「タクシー」
「終業・閉店時間が前倒しになると困るもの」については、最多が「タクシー」(39.1%)で、以降は「24時間受付のホテル」(31.2%)、「コンビニ」(30.8%)、「病院」(29.2%)、「飲食店(居酒屋など)」(21.7%)と続いた。
タクシーやホテルは「終電に乗り遅れた時に利用するもの」と捉えている人が多いようで、回答者からは
「深夜こそ走っていてほしい、受け入れてほしい」
というコメントが寄せられた。一方、コンビニについては「24時間が当たり前になってしまった」「なんとなく」といった声もあり、夜間に閉店しても意外と気にならない人が多いのかもしれない。