ガネットは11月12日、「介護」に関する調査結果を発表した。調査は10月にネット上で実施し、全国の40~70代以上の介護経験者616人を対象から回答を得た。
「介護をしている中で、身体的・精神的に負担を感じる」(50.5%)と答えた人は過半数にのぼることが分かった。「非常に感じる」(30.2%)と合わせると8割強。一方、「全く負担を感じない」(1.7%)という人もわずかながらいた。
介護の際に感じること2位は「介護と仕事の両立ができるか不安」
「同時に何人の介護を行っていたか」を聞くと、回答は「1人」(77.3%)に集中した。一方、残りの回答者は「2人」(17.7%)、「3人」(1.5%)、「4人以上」(3.6%)のいずれかに当てはまり、合計すると5人に1人が2人以上を同時に介護する「多重介護」を経験していることが分かった。
介護の際に感じることについては、1位が「自身の健康状態への不安」(43%)。2位以降に「介護と仕事の両立ができるか不安」(41.8%)、「資金などの準備ができるかが不安」(38%)と続き、生活面、資金面への不安が如実に表れる結果となった。
また、自身の介護状況を表現してもらったところ、最多は「老老介護」(98件)。「ストレス介護(ほか、負担・疲弊を示す言葉)」(50件)、家族介護(20件)などと回答した人も多かった。このほかには「孤立介護」「孤独介護」と介護者の孤立感、閉塞感を表したものや、「疲労介護」「疲弊介護」といった介護者の疲弊をうかがわせる内容が寄せられた。
9割強が「(家族の介護に)外部サービスを利用すべき」
自らの家族を介護するにあたり、「(在宅介護や訪問介護、老人ホームなどの)外部サポートやサービスを利用するべきか」を聞くと、過半数が「積極的に利用するべき」(54.7%)と回答。「必要であれば利用するべき」(42.5%)と合わせるとほぼ全員が肯定的な意見で、「利用するべきでない」(0.6%)と回答した人はわずかだった。
介護サービスの認知度については、1位が「デイサービス」(96.4%)。2位以降に「老人ホーム/訪問介護」(94%)、「訪問介護」(94%)が並んだ。一方、「費用負担緩和の助成金」(39.6%)、「介護休業給付金」(28.7%)などといった資金面のサービスの認知度は低い傾向があることが分かった。