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『まだ結婚できない男』“やっくんブログ”の正体が判明 吉田羊も一歩前へ踏み出す

2019年11月13日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『まだ結婚できない男』(c)カンテレ

 13年前に人気を博したドラマ『結婚できない男』の続編『まだ結婚できない男』(カンテレ・フジテレビ系)。前作から月日は流れ、時代は令和を迎えたが主人公の“結婚できない男”桑野信介(阿部寛)は現在53歳、相変わらず独身を貫いている。第6話「見た目で判断して悪いか!!」では、色んなわだかまりが解消する放送回となった。


参考:塚本高史、『まだ結婚できない男』に安定感をもたらす存在に 表現力に結びつく“人間味”


 キーパーソンとして新たに登場するのが、弁護士を目指して勉強中のまどか(吉田羊)のいとこ・亮介(磯村勇斗)。まどかの事務所の手伝いのために長野から上京。しかし実は、同じく弁護士で、自分の事務所を継いでほしいと願うまどかの母から、彼女が地元に戻らない理由を探ってくるよう密命を受けていた。


 すっかり定番になった早紀(深川麻衣)宅での、まどか、有希江(稲森いずみ)の女子会。まどかが複雑な母親への感情を吐露しようとしたところに桑野が訪れる。女子会を「女子とは言えない年齢の女性が集う謎の集会」と揶揄し、憶測でまどかとその母親との関係について好き勝手言う桑野に、遂にまどかが怒り帰ってしまう。


 亮介を連れて有希江のカフェで自分の母娘関係について打ち明けようと決心したまどかだったが、またしてもそこには桑野が居合わせるのだ。父親を早くに亡くし、弁護士だった母親の事務所を継ぐことが自身の人生だと信じて疑わずがむしゃらだったまどかの若かりし日々。無事弁護士になると、今度は母親からお見合い結婚を勧められるが、薄々「自分の人生は母親の言いなりではないか」という疑問がもたげだしたという。「好きな人くらいは自分で見つけられる」ということを見せつけたかったこともありお見合いを断る。まどかの元恋人との珍エピソードも語られたが、ダメンズ好きな一面が見え隠れしていた。


 それを聞いた桑野は「東京での事務所運営は苦しく、結婚もできていない。長野に帰れば、母親の事務所の経営状況は順調、その人脈でお見合い相手だって探してくれるだろうに。実家に帰った方がいいのでは?」と淡々と提案し、周囲をざわつかせる。


 ムッとしたかに見えたまどかだったが、後で「悔しいのは桑野さんが言うことが正しいからよ」と漏らす。また自身の強みである「客観視できる点」が恋愛においてはネックになっていることも自覚しているようだ。


 一方で桑野をずっと悩ませていた“やっくんブログ”の正体が判明。桑野が犯人だと睨んでいた同じジムに通う薬丸(デビット伊東)とは全く別人の見ず知らずの男が管理人だった。薬丸に濡れ衣を着せたことを謝罪するように桑野に勧めるまどか。「見た目や上辺で判断して人を寄せ付けない」と桑野に対して指摘しながら、「私も母親に謝らないと」とポロリとこぼす。


 そんな彼女に対して「だったら今電話したらいいじゃないですか? そんなこと言ってどうせ連絡しないんでしょ?」とたきつけるようなことを言う桑野、それに応戦する形で結果まどかは母親に電話を入れることができた。


 そこでまどかは弁護士という仕事にやりがいを感じていること、長野に帰るつもりはなく、母親が体力的に厳しくなった場合には東京に来てくれたら自分が責任を持って面倒を見るつもりでいることを一気に伝える。


 桑野の皮肉に反発する形で勢いづいたまどかは、結果的に長年の母親とのしこりを解消することができ、自分の本音をぶつけることができた。


 まどかが母親に対して意地を張っているのがどうも気になっていた亮介は「まどか姉に自分と向き合って納得のいく結論を出すように説得してほしい。桑野さんならできる気がする」と実は桑野に懇願していたが、もちろん桑野はまともに取り合わなかった。しかし図らずしも亮介が予言した通りの展開に。冷静に客観視することが得意なまどかには、桑野くらいに強烈な、歯に衣着せぬ不躾な物言いの方が「理性」を超えて訴えかけるものがあるのだろう。


 母親に電話できたことを桑野に感謝していたまどか。桑野側の親族のみならず、まどかサイドの親族とも対面した2人だが、これをきっかけに彼らの関係性に変化はもたらされるのか。次回桑野が恋バナを披露との予告があったが、ついに過去の“あの恋”について桑野が語るのか。桑野が過去の恋愛を自分ではどう振り返るのか気になるところだ。


■楳田 佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで2018年の劇場鑑賞映画本数は96本。