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乃木坂46 鈴木絢音、グループを代表する一人に躍進 独自路線を進むキャラのギャップとディープな趣味

2019年11月10日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

乃木坂46『Sing Out!』 (TYPE-D)

 乃木坂46 鈴木絢音の冠番組『乃木坂46 鈴木絢音の「そら気分~ヒコーキに会いたい!!」』(テレ朝チャンネル1)が、11月24日よりスタートする。


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 この番組は、鈴木がMCを担当し、飛行機の魅力発見スポットを体感する60分番組。初回放送には、同じ2期生の北野日奈子と渡辺みり愛も登場し、羽田空港にあるANA機体メンテナンスセンター、中部国際空港セントレアの新名所「FLIGHT OF DREAMS」などを訪れる。鈴木は、2017年に飛行機好きアイドルとして『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)に出演。「航空ジャンク市」といったディープな企画で鈴木は、ボーイング787のエンジンと照明の魅力を熱弁し、タモリからも「絢音ちゃん」と呼ばれるほどに。鈴木が飛行機好きなのは、ファンにとってはお馴染みであるが、今回の冠番組を通して、飛行機の魅力、そして鈴木自体の魅力も新たな層に届いていくはずだ。


 乃木坂46の2期生として2013年にデビューした鈴木は、今年、齋藤飛鳥らと成人式に参加した20歳。クールで寡黙、語り出すと熱いといった印象の鈴木にとって大きなターニングポイントとなったのが、2018年だった。『乃木坂工事中』(テレビ東京系)の企画「猛暑を吹っ飛ばせ! 運動能力ゲーム大会」の競技「水風船キャッチング」では、8.5mの距離で水風船をキャッチし、“水風船職人”と呼ばれるように。デビュー当時から、飛行機好きが一つの個性であった鈴木が、ひょんなことから運動神経の良さを発揮し、注目された瞬間である。その後も「沖縄罰ポイント清算ツアー」では、鈴木のために用意されたとしか思えない「水風船ビーチバレー」で貫禄の一撃を見せつけ大活躍。水風船職人の名を欲しいままにしている。


 さらに、2018年1月発売のアンダーアルバム『僕だけの君~Under Super Best~』収録の「自惚れビーチ」で初のセンターに抜擢。同年8月リリースの21枚目シングル曲「ジコチューで行こう!」では初の選抜メンバーに選ばれている。当時、選抜入りを受けて鈴木は『のぎおび⊿』(SHOWROOM)で、2期生唯一の地方組だった堀未央奈が先に選抜入りを果たし、5年越しに堀と一緒に選抜入りをすることができたと語っている(参照:乃木坂46鈴木絢音、5年越し初選抜入りの喜び&同期・堀未央奈とのエピソード明かす「ずっと『待っててね』って言ってた」)。生駒里奈の卒業公演で、同じ秋田出身として「てもでもの涙」を披露したのが、この年の4月。彼女にとってセンターとしてグループの顔を担った生駒の存在は大きく、同郷として託されたバトンは鈴木を大きく躍進させていった。


 舞台においても、『ナナマルサンバツ THE QUIZ STAGE』(2018年5月)、『舞台「けものフレンズ」2~ゆきふるよるのけものたち~』(2018年11月)、『GIRLS REVUE』(2019年1月)、『ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE ROUND2』(2019年5月)と出演作が続く。今年5月リリースの23枚目のシングル曲「Sing Out!」では、「ジコチューで行こう!」以来、2度目の選抜入りを果たしている。フォーメーションが、2期生で初の選抜入りとなった渡辺みり愛とのシンメというのも感慨深いものがある。


 乃木坂46は、11月13日に放送となる『ベストヒット歌謡祭』(日本テレビ系)に出演。歌唱曲は「Sing Out!」であることが発表されている。今年も年末大型番組のアナウンスが続々と始まっており、やがて『日本レコード大賞』(TBS系)、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への出演が見えてくるのだろう。乃木坂46にとって「Sing Out!」は、2017年の「インフルエンサー」、2018年の「シンクロニシティ」に続く、いわゆる2019年の勝負曲。そんな楽曲の選抜に鈴木が入っているということは、2018年のターニングポイントを経て、選抜としてグループを代表する一人に躍進した証拠である。


 鈴木は3列目と決して目立つポジションではない。しかし、アンダーメンバーがいて選抜メンバーがいるように、センターやフロントと同じように後列ポジションもパフォーマンスには必要不可欠な立ち位置である。「Sing Out!」には、〈僕たちはここだ Stomp your feet 存在に気づくように踏み鳴らせ!〉という一節がある。そんな歌詞とともに、年末の音楽番組で鈴木の存在に一人でも多くの人が気づくことを期待している。(渡辺彰浩)