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山口紗弥加の本気のモトカレマニアぶりが露呈 『モトカレマニア』進んだり戻ったりの恋

2019年11月08日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『モトカレマニア』(c)フジテレビ

 さくら(山口紗弥加)の過去が明かされ、モトカレマニアのたどる未来に答えがあるのかが問われた『モトカレマニア』(フジテレビ系)第4話。どの恋もまだ、明確な答えが出ないまま、モヤモヤと進んだり戻ったりを繰り返している。


 マコチ(高良健吾)の煮え切らない態度に苦しむユリカ(新木優子)だが、マコチもまた同じように苦悩していた。マコチは自分の気持ちに答えを出せず、ユリカとの恋を進展させるべきか悩んでいるのだ。そんな中、ユリカの元にさくらから“聖地巡礼”のお誘いが届く。ユリカとさくらは、さくらの過去の恋の思い出であり「がんばらなくても、そばにいて」の舞台となった桜並木や学校を見て回る。さくらはこの行為を“思い出のお葬式”と呼び、さくらと駒込(淵上泰史)の終わってしまった関係を偲んでいた。


【写真】マコチと犬


 数日後、さくらが寝ていると、仕事も恋も上手くいかずむしゃくしゃしたマコチからキスされそうになる。さくらはこの一件をきっかけに、マコチとの同棲を解消することにした。さらにマコチも気持ちを入れ替え、ユリカと向き合おうとユリカの家に向かう。しかし結局自分の気持ちに答えを出せなかったため、ユリカから追い返されてしまうのであった。


 一方、山下(浜野謙太)は千鶴(趣里)に猛アタックされるも乗り気になれずにいる。ユリカのことも、むぎ(田中みな実)のことも中途半端なままの現状にモヤモヤしていた。しかしある日、ユリカからむぎが東京にいることを聞く。そして千鶴と一緒にいる時に、偶然むぎのラジオの公開収録に出くわしてしまった。しかし山下は、その時に千鶴から無理やりキスをされ、むぎの反感を買ってしまう。


 さくらの本気のモトカレマニアぶりが露呈した第4話は、さくらのしてきた恋と他のモトカレマニアたちの恋がやんわりと重なる。「素直に伝えられないことですれ違う恋」はまさにユリカとマコチのようであり、「強引に気持ちを伝え恋を奪っていく人」とは千鶴を見ているようだった。


 「がんばらなくても、そばにいて」はさくらが心の底から望む恋の願望の現れだ。さくらの望んでいる恋は、気持ちに応えることや期待に応えることで繋ぎ止める恋ではなく、相手発信で強く愛して欲しいということだった。愛に応えなくても、自然とそばにいてくれるような安定したものであり、それが半永久的に続くことを望んでいる。いわば、無償の愛だ。しかし実際、恋愛において無償の愛ほど難しいものはない。他人同士が共に生きていくには、どうしてもギブアンドテイクが重要になってしまうのだ。今回でさくらは、マコチとの同棲を解消する。いわば“そばにいて”もらうことから、卒業するのだ。今後さくらの恋愛観は変化するのか、さらに「がんばらなくても、そばにいて」の続編が書けるほど、自分の中で腑に落ちる答えと出会えるのか。


(Nana Numoto)