ワークポートは10月31日、「消費増税1か月後の変化」に関する調査結果を発表した。調査は10月16~23日に実施し、同社のサービスを利用する275人から回答を得た。
消費税率10%に対し、負担を感じているかを聞くと、「(負担を)とても感じている」(20.7%)、「やや感じている」(37.1%)の回答が合わせて、過半数を超える結果だった。一方、「あまり感じていない」(34.9%)、「まったく感じていない」(7.3%)と答えた人も一定数いたようだ。
軽減税率に対する理解度を聞くと、「(軽減税率を)とても理解している」(13.5%)、「やや理解している」(57.8%)と回答した人が合計で7割を超えた。増税前には、品目や支払い方法などにより税率が変わる複雑さを懸念する声があったものの、現在は多くの人が理解して、家計のやりくりに活用しているようだ。
「デフレに拍車かかる」「ただ生活が苦しくなっただけ」
増税後の行動や考え方についての変化を聞くと、「(変化が)とてもあった」(10.5%)、「ややあった」(34.9%)、「あまりなかった」(38.9%)、「まったくなかった」(15.6%)といった結果になった。「変化があった」と答えた人のコメントからは
「キャッシュレス決済を多用するようになった」(30代男性)
「給与と食費の兼ね合いを考え、できるだけコンビニ弁当を持ち帰りにするようになった」(20代男性)
と軽減税率の適用外である"現金決済"や"外食"を避けている様子がうかがえた。
また、消費増税に対しての不満を聞くと、「(不満を)とても感じている」(37.5%)や「やや感じている」(28.7%)とした人が6割強にのぼることが分かった。不満を感じている人からは、
「消費税でデフレに拍車がかかり経済がますます悪化する」(20代女性)
「消費税は増えるが収入や年金は増えないため、単純に生活が苦しくなるだけではないか」(20代男性)
「増税しても国民の生活が豊かになっていない。ただ生活が苦しくなっただけに思える」(20代女性)
と増税によるデメリットを訴える悲痛な声が寄せられた。
7割が「将来に不安感じる」――「ただ絞り取られるだけで終わる未来しか見えない」
また、今回の消費増税で将来への不安を感じるかについては、「(不安を)とても感じている」(34.2%)、「やや感じている」(33.8%)、「あまり感じていない」(24.4%)、「まったく感じていない」(7.6%)と"不安を感じる派"が多数を占めた。回答者に不安の要因を聞くと
「老後の生活資金が足りなくなること」(40代女性)
「税率が上がっても国民に目に見えて還元されることはなく、ただ搾り取られるだけで終わる未来しか見えない」(30代女性)
とただ一方的に生活が圧迫されるのみで、希望の見えない将来に漠然とした不安を抱く人が多いようだ。