[caption id="attachment_111263" align="alignright" width="300"] Image courtesy of the researchers[/caption]もし電力に頼らず冷蔵庫やクーラーが使えれば、暑い季節や地域での生活不安が和らぐだろう。MITの研究者らが開発した技術がこれを実現するかもしれない。
MITの研究者らが開発したのは、炎天下のもと電力を使用せずにモノが冷却できる装置だ。
今回開発された技術を応用することで、例えば冷凍用の電力に不自由な地域で、農産物を長時間保存できる。あるいは、電気を用いた冷却システムの補助的に活用して電力消費量を抑えることが可能だ。・放射冷却を効率的に活用[caption id="attachment_111264" align="alignright" width="300"] Image courtesy of the researchers[/caption]冷却システムの仕組みだが、直射日光を遮断して加熱を防ぐと同時に、赤外線の放射で熱を逃がす「放射冷却」を効率的におこなっている。これにより、装置を周囲の気温よりも大幅に低い温度に保つことができる。
多くの断熱素材は、熱と同時に赤外線まで遮断してしまい、放射冷却の効果を妨げる。研究者らは断熱性が高くかつ赤外線を透過する素材を探し求め、レジ袋などに使われるポリエチレンからエアロゲルを作る方法に行き着いた。・熱線の80%を逃がす新素材[caption id="attachment_111265" align="alignright" width="300"] Image courtesy of the researchers[/caption]エアロゲル素材の細かい泡が含まれた構造は、太陽光の90%以上をブロックし、熱線の約80%を通過させる。