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三代目JSB 岩田剛典、GENERATIONS 関口メンディー…演技で表現に磨きかかるEXILEパフォーマー

2019年11月01日 11:11  リアルサウンド

リアルサウンド

岩田剛典3rd写真集『Spin』

 今やドラマ界において欠かせない存在となっているLDHの“俳優班”。10月期のドラマでは『HiGH&LOW THE BEST BOUT』(水曜25時09分・日本テレビ系)以外にも、LDHから4人のタレントが出演している。劇団EXILEの鈴木伸之が『G線上のあなたと私』(火曜22時・TBS系)、小野塚勇人が『特命刑事カクホの女2』(金曜20時・テレビ東京系)で名バイプレイヤーぶりを見せているが、中でも注目したいのが、フジテレビ系月9ドラマ『シャーロック』に出演している岩田剛典(EXILE/三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)とフジテレビ系木曜22時『モトカレマニア』の関口メンディー(EXILE/GENERATIONS from EXILE TRIBE)。パフォーマーとして活躍している2人が俳優として新たな役柄に挑戦し、その演技が好評を博している。


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 岩田剛典が出演している『シャーロック』は、アーサー・コナン・ドイルによる推理小説「シャーロック・ホームズシリーズ」を原作とし、令和の東京に舞台を置き換えドラマ化した作品。主役のシャーロックに相当する犯罪コンサルタント・誉獅子雄をディーン・フジオカが演じ、その相棒であるワトソンに相当する精神科医・若宮潤一を岩田が演じている。月9初出演というだけでも世間から注目されるが、世界的に有名で重要なキャラクターはまさに大抜擢と言える大役だ。


 KRUMPをルーツにキレのあるワイルドなダンスと、見る者を虜にするキラースマイルで人気を集める岩田は、EXILEや三代目 J SOUL BROTHERSのパフォーマーとして活動する傍ら俳優としても大活躍。主演映画『植物図鑑』では、子犬系男子と呼ばれるほど可愛らしい青年を演じたかと思えば、『HiGH&LOW』のコブラ役では、狂犬のようなワイルドな役を演じたりと、パフォーマンス同様に俳優としてもワイルドな面とキュートな面を使い分けている印象を受ける。


 しかし今回の若宮潤一役は、今まで良い子の仮面を被ってきたとてもナイーブな役柄で、また誉が自分本位でエキセントリックな性格な分、対照的な常識人としての役割を担っている。岩田の必殺技とも言えるキラースマイルは極力抑えられ、イライラしたり諦めたりしながら誉に翻弄されていく。岩田が演じる不憫な様子がとても面白い。また普段笑顔が少ない分、たまに垣間見せる笑顔に破壊力があり、秘められた魅力が切り札になるような、徐々に岩田の長所が引き出されていく美味しい役柄だと考える。


 これから誉との関係性や心情にどのような変化が生じ、それをどう演じていくのか注目していきたい。また、今回のような抑える演技が自在にコントロールできるようになれば、パフォーマンスにおいても今年30代となった岩田の新たな表現力の武器になっていくのではないか。


 関口メンディーが出演している『モトカレマニア』は、主人公・難波ユリカ(新木優子)の同僚で不動産社員・白井忠文を演じている。関口と言えばLDHきっての国民的愛されキャラで、GENERATIONSの中でもキャラクターを生かし、バラエティでいち早くブレイク。初期はグループの広報担当的な役割を担っていた存在だ。またパフォーマーとしてもグループのムードメーカーであり、見るからに強靭な肉体から繰り出されるダイナミックなダンスは、EXILEやGENERATIONSでは唯一無二の存在である。


 俳優としての活動では、映画『PRINCE OF LEGEND』の金髪サラサラヘアのガブリエル笹塚役であったり、ドラマ『ひみつ×戦士 ファントミラージュ!』(日曜9時・テレビ東京系)の紫色のエクステツインテールでのファンディーという謎のボス役などのクセの強い役柄が多いが、今回は黒髪で不動産店に務めるいたって普通の社員。関口にとっては新しい役柄への挑戦と言えるのだ。


 今回のドラマは妄想と思い出シーンをふんだんに取り入れた恋愛コメディ。関口も社長の安藤一朗(小手伸也)が結成した“ハラミ会”(ハラスメントを未然に防ぐ会)のメンバーで、会社の先輩としてユリカへアドバイスを送るコメディリリーフの役割がメインだ。また周囲からは“ムダマッチョ”と言われるほど無責任かつテキトーで筋肉隆々、先輩・後輩関係なくイジられまくる会社のムードメーカー。そういった関口の姿は『GENERATIONS高校TV』(AbemaTV)で佐野玲於などにイジられる様子と近いものがあり、バラエティでも見せる持ち前の明るさとセンスで、ドラマでも関口らしい存在感を発揮している。今後の俳優人生に選択肢が増えそうな役どころと言えるだろう。そしてなんといっても、どんな役柄であろうといたって真面目に取り組むのが関口の特徴。GENERATIONS「DREAMERS」のMVでは、ヒーローショーの戦闘員の悲哀を表情だけで見事に表現しているのでこちらもぜひご覧いただきたい。


 パフォーマーにとって表現力は必要不可欠な素養の一つ。岩田と関口が今期ドラマで培った様々な経験をグループ活動に持ち帰った時に、どんな姿を見せてくれるのかが楽しみだ。それもまたLDHアーティストを応援する醍醐味の一つだと思う。(本 手)