エアトリは10月31日、「福利厚生」に関する調査結果を発表した。調査は9月にネット上で実施し、10~70代の男女679人が回答した。
就業中の572人のうち、「福利厚生を利用している」(61.5%)と過半数が回答したものの、2、3人に1人は利用していないことが分かった。しかし、「入社時に福利厚生を重視する」と答えた人は全年代で8割を超えるなど、高い関心を集めていることが分かる。
特に、新卒や第二新卒を含めた20代以下では「(福利厚生を)とても重視する」と答えた人が56%にのぼり、次点で多かった60代以上(30.2%)を大きく引き離した。
業種別、福利厚生の満足度ワースト1位「サービス・レジャー」
続いて、福利厚生の満足度について聞いたところ、「とても満足している」(6.8%)、「まあまあ満足している」(32.5%)と答えた人は合計で4割弱にとどまった。業種別でみると、「運輸・交通・物流・倉庫」(計62.6%)で最も高く、次が「コンサルティング」(計50%)、「商社」(計48%)などだった。
一方、「(勤務先の福利厚生に)全く満足していない」と答えた人が最多だったのは「サービス・レジャー」(29.3%)、以降は、多い順に「マスコミ・広告・デザイン」(28.6%)、「流通・小売り・フード」(27.9%)、「環境・エネルギー」(27.3%)が続いた。回答者からは
「何もない」(40代・女性)
「同グループ内にある他社との差が大きい」(20代・男性)
「出向先で使えるものがない」(60代・男性)
といった理由が挙がった。対象的に、高い満足度を持つ人は「パートでも適用される」「家族で利用できる施設がある」と話しており、会社によって大きな差がありそうだ。
自社ならではと思う福利厚生「スーツ・美容院が半額」「医療費全額無料」
さらに、会社や業界が独自に取り組む福利厚生に高い満足度を感じている人も多いようだ。回答者からは
「スーツ・美容院の半額券が支給される」(マスコミ・広告・デザイン)
「子どもの誕生日にベビー用品のプレゼントがある(メーカー)
「ペット(犬、猫に限る)の忌服休暇がある」(同)
「医療費全額無料」(その他)
と耳を疑いたくなるようなサービスもあり、思わずうらやましくなってしまう。
また、「会社に導入してほしい海外の福利厚生」を聞くと、台湾で導入されている「台風休み」(50.1%)がトップに。2位は中国の「高温手当」(36.7%)。屋外で35度以上、屋内では室内気温が34度以上の日に労働する場合、支給されるという。
3位に入ったフランスの「チケ・レストラン」(35.8%)は、社外での食費を会社が半額程度負担するというもの。4位にはアメリカの「ウェルネスプログラム」(25.6%)、5位にドイツで冬のボーナスの代わりに支給されている「クリスマス手当」(20.9%)が選ばれた。