フランシス・フォード・コッポラ監督の映画『タッカー』の4Kデジタル・リマスター版が、12月13日から東京・新宿シネマカリテほかで上映される。
1988年製作の同作は、1945年のアメリカ・デトロイトを舞台に、実在した起業家プレストン・タッカーを描いた作品。自動車工場を経営するプレストン・タッカーは、友人たちの協力を得て、速さ、安全性、高級感を求めた「夢の車」タッカー・トーピードを完成させるが、フォード社を筆頭とする巨大自動車産業ビッグ3や、ファーガソン上院議員ら保守的な政財界に叩き潰されそうになってしまう、というあらすじだ。『クレイジー・ハート』で『第82回アカデミー賞』主演男優賞を受賞したジェフ・ブリッジスがプレストン・タッカー役を演じるほか、フレデリック・フォレスト、ジョアン・アレン、マーティン・ランドーらが出演。ジョージ・ルーカスが製作総指揮を務めた。
流線形の躯体やリア駆動、当時は珍しかったシートベルトを装備するなど、先進的な設計で知られたタッカー・トーピード。生産台数は51台に終わったが、約40年後の『タッカー』撮影時に47台が現存しており、オーナーズクラブの協力で劇中にはコレクションの大半が登場する。コッポラ監督もオーナーの1人だったという。
発表とあわせてポスタービジュアルと場面写真が公開。ポスタービジュアルにはタキシードを身に着けて微笑むタッカーの姿などが写し出されているほか、「アメリカ自動車産業界に、たった一人で挑んだ男プレストン・タッカー。」というコピーが使用されている。