スーパーなどで買い物をした時、小銭を確認して時間がかかってしまうことがある。ツイッターで自動精算機での会計が早くなるテクニックが投稿され、10月27日ごろから話題になっている。
近年、店員にスキャンしてもらったあとは各自で精算する「セミセルフレジ」や、客が商品のバーコードをスキャンして精算する「セルフレジ」、が増えている。このような自動精算機を使用する場合、財布にある小銭をすべて投入し、それで足りない場合は紙幣を入れると会計が早く終るというのだ。
さらに、投入した小銭がお釣りとして戻ってくる際、例えば10円玉5枚が50円玉1枚になって返ってくることもあるといい、財布を軽くすることができるという。一石二鳥のテクニックだ。
ツイッターでは「天才」「勉強になる」といった声が寄せられた。一方、「それやると詰まる」「スーパーでやられると迷惑」といった声も多い。このライフハックは本当にやっていいだろうか。
スーパーの広報「貯金箱を持ってくる人もいました」
関東を中心に店舗展開するスーパーの広報担当者は「自動精算機の導入当初から大量の小銭を投入する人はいました。中には貯金箱を持ってくる人もいました」と話す。
「過剰に小銭を投入すると釣り銭が偏ったり、たまりすぎたりして回収が必要になることもあります。時短のためにやったはずが、かえって待ち時間が長くなってしまいます。大量投入が多い店舗の中には、掲示をしてやめてもらうよう呼びかけているところもあります」
投入中に詰まると、いくら投入したのかわからなくなる場合もある。そうなると元々の投入額やお釣りを正確に把握するために、返金まで1日以上かかるという。また、誤ってゴミやゲームのコイン、外国の通貨などが混入して詰まってしまうこともあるという。
また別のスーパー広報担当者も「硬貨以外のものが入ると詰まりの原因になるので困りますね」という。現在、小銭の大量投下で詰まりや故障が起きたという報告は上がってきていないというが「その可能性はあるので小銭を全て投入というのは避けていただきたいです」と話した。
「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」では、硬貨での支払いについて「額面価格の20倍まで」と定められている。つまり一種類の硬貨で20枚までは支払えるが、21枚以上になると受け取り側は取引を拒否できる、ということだ。スムーズな購入を考えるのであれば客側も配慮したいところだ。