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木村拓哉、なぜ再び歌を歌いたくなったのか ラジオで語られたソロアルバム制作の経緯

2019年10月30日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

木村拓哉

 木村拓哉がパーソナリティを務めるラジオ『木村拓哉 Flow supported by GYAO!』(TOKYO FM)での「2020年1月、アルバム出します」という突然の発表から早1カ月。10月27日放送回では、改めて木村の口から「アルバムに関するメッセージは、本当にたくさんいただきました、ありがとうございます!」と、多くの反響に対して感謝の言葉が述べられた。


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 「この番組にお迎えした素晴らしいアーティストの方々との再会というか、音楽活動への応援がありまして」と、改めて音楽活動を始動させた背景を語る木村。「自分の中では“そういうタイミングがあったらね”っていう、なんか社交辞令でいた」と、どこかで慎重になっていたようだ。


 だが、そんな木村に対して、稲葉浩志をはじめとしたアーティストたちは「なんでやらないの?」とフラットに声をかけてくれたという。さらに、リスナーからの声も「お願いだからやってください」という熱量より、「可能性があったら待ってまーす」と、こちらもフラットな温度感だったと言及する。


 確かに、考えてみれば歌というのは、歌いたくなったときに歌うものだ。歌いたいのなら、すぐにでも協力する人たちがいること。そんな気持ちの高まりを、いつでも待ってくれるファンがいること。そんなことを、シンプルに思い出させてもらったような感覚だったのではないか。


 今の木村だからこそ、奏でる音楽を、もっとフリーに。何かに縛られたり、急かされたりせず、木村の中から“歌いたい”という気持ちが芽生えたのなら、それがまさに出航のとき。“Flow”という番組名にふさわしく、まさにその“流れ”がやってきたというタイミングなのだろう。


 歌い手・木村拓哉に楽曲提供をしたいと、手を挙げたアーティストは数知れず。レコード会社のもとに寄せられた楽曲は「ドサッと」半端ない量だったという。それだけ多くの人が、新たな船に乗り込む気持ちでいてくれたということ。「そのみなさんの気持ちもすごく嬉しかったし、感謝しています」と続けた。


 そうして、木村をキャプテンとする、アルバム『Go with the Flow』のクルーには、稲葉浩志、川上洋平([ALEXANDROS])、LOVE PSYCHEDELICO、森山直太朗、槇原敬之、水野良樹(いきものがかり、HIROBA)、Uru、小山田圭吾(コーネリアス)が参加する。
また、『みんなの写真で木村拓哉を作ろう!「1/木村拓哉」』と題したモザイクアート企画も始動。誰もが『Go with the Flow』のクルーとして参加することができる(応募期間は10月31日23時59分までなのでお忘れなく!)。さらに番組では「ライブ行きたいです」というお便りに応える形で、「騒げる場所は今探していますので楽しみに待っててほしいです!」と嬉しい報告もしてくれた。歌を直接聞くことができる機会も今後できるようで続報が待ち望まれる。


 ちなみに現在、同番組ではインターネット動画配信サイト『GYAO!』で配信されているバラエティ番組『木村さ~~ん!』にて、オリジナルグッズTシャツを東京モード学園の若きクリエイターたちと制作中。『#65「番組グッズのデザイン完成!?木村拓哉、学生のプレゼンに真剣な眼差し!」(TOKYO FM × GYAO!)』の動画では、学生たちのデザインコンセプトに聞き入るピリッとした表情と、森山直太朗とキャッキャしながら審査する木村の姿が映し出された。


 「Flow」をテーマに様々なアプローチを見た木村は、ある人が持つ世界観と別の人にしかない引き出しが「“コンッ”てなったときに、何が“ポトッ”て落ちるのか、すごい楽しみ」と語る。それは、そのまま「等身大の木村拓哉」をテーマに、木村拓哉という人が持つ世界観と、アーティストたちの引き出しが、どんな化学変化をもたらすのかという楽しみと、そのままリンクして聞こえてしまう。


 少年のように笑い波に乗る姿、窓辺のリラックスした表情、焚き火を前に物憂げな視線……一部公開されたメイキング映像を見るだけでも、また新たな木村拓哉が見えたような感覚になる。これだけ幅広いジャンルのアーティストとのコラボとなれば、まだまだ知らない木村拓哉を発見できるのではと、期待が高まる。(佐藤結衣)