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働き方改革後の変化、1位「仕事の負担が増えた」 係長、主任クラスで深刻

2019年10月25日 18:10  キャリコネニュース

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マイナビは10月22日、「働き方改革」に関する調査結果を発表した。調査は9月にネット上で実施し、入社3年目以上の正社員800人から回答を得た。

「勤め先で実施している働き方改革関連の取り組み」を聞いたところ、最多は「有給休暇取得の推進」(65.4%)、2番目に「時間外労働/残業の制限」(48.9%)が並び、長時間労働に重点を置いている企業が多いことがわかった。

利用しづらい制度ランキング 1位「有休取得」、2位「定時上がり」


対照的に導入が進んでいないワースト3は「サテライトオフィスの設置」(5.3%)、「副業・兼業の許可」(8.5%)、「在宅勤務・テレワークの導入」(13.5%)だった。コストのかかるオフィス整備や、業種によっては難しい在宅勤務などがネックになるようだ。

「導入して良かったと思われている制度」については、1位が「有給休暇取得の推進」(68.1%)という結果に。また、このほかに過半数が好印象を持っているのは、「フレックスタイム制の導入/見直し」(57.6%)、「在宅勤務・テレワークの導入」(52.8%)、「時間外労働/残業の制限」(51.4%)だった。

一方、「利用しづらいと感じる制度や遠慮してしまう行動」を聞くと、「有給休暇の取得」(28.9%)が最多で、次いで「残業せず定時で上がること」(28%)。現場では、

「『長時間働くことを良し』とする考えを捨てる、そもそもの意識改革が必要だと感じる」(男性30代、係長クラス)

など「帰りたくても帰れない」と感じている人が多いことがうかがえる。

また、働き方改革によって、3人に1人が「労働時間が減った」(33.2%)と回答。一方、大多数は「労働時間は変わらない」(58.5%)と実感が薄いようで、逆に「増えた」(8.7%)と答える人までいた。

働き方改革で得するのは課長以上だけ? 「プライベートが充実」「睡眠不足が解消」

「働き方改革以降にあった変化」のトップ3は「仕事の負担が増えた」(24.6%)、「プライベートが充実した」(23.1%)、「収入が減った」(19.7%)だった。

否定的な意見として、「仕事の負担が増えた」(24.6%)、「収入が減った」(19.7%)と感じている人がそれぞれ2割近くいる一方、「プライベートが充実した」(23.1%)と回答する人もいて、反応は大きく2つに分かれていた。

職位別にみると、課長以上の管理職は「プライベートが充実した」(37.5%)、「仕事の効率が上がった」(22.1%)、「健康的な生活になった/睡眠不足が解消された」(21.2%)と、働き方改革のうまみを実感していたのに対し、係長や主任などのリーダークラスでは、3割以上が「仕事の負担が増えた」(33.5%)と答えた。