経済学者の竹中平蔵氏が10月20日、「プレジデントオンライン」に寄稿した記事がネット上で大きな話題を集めた。その内容は、これからの長寿社会では「100歳まで生きるとすると、90歳くらいまでは働くことになる」というもの。この記事に対して、ガールズちゃんねるで「90歳まで働く社会」というトピックが立った。
「竹中と小泉が日本をただただ貧しい国に導いたんだよ」
「小泉首相のブレーンになって派遣社員を増やして、正社員を減らした張本人の1人」
小泉政権時に竹中氏が派遣法の規制緩和を推進し、非正規労働者の増加や格差拡大などをもたらした過去の"実績"を持ち出し、反発するコメントが相次いだ。(文:石川祐介)
「奴隷になるために産まれてこいとな?」
「死ぬまで働くのは嫌だけど、働けるうちに死にたい」
「バリバリに働いてたけど40過ぎたら急激に衰えたよ。50近くなった今もう既に辞めたい」
「90歳なんてもうヨボヨボだよ!!身体は元気でも頭が弱ってきたり、その逆もきっとある。心身ともに元気でーす!なんて年寄りはほんの一握りだよ」
「奴隷になるために産まれてこいとな?」
死ぬまで働かなければいけない未来を不安視する人は多くいる。「90歳でもこなせる仕事があるのか?」というツッコミも見られた。
「今の日本って年金じゃ到底老後を賄えないのに寿命だけ伸びてってるから、無理やり『老後も輝ける社会を!働いて社会に貢献してるのは素晴らしい!』って流れにしてるよね」
ここ最近、「人生100年時代」「リカレント教育」といった言葉を耳にするようになり、一生働き続けることを肯定的に捉える動きが顕著になってきている。その背景には財政難があり、国の事情で働けと言われても前向きになれない、という人も多い。
職場で働く83歳男性に困惑する声も
90歳まで働かなければいけないことにネガティブな意見が溢れたが、90歳の人と一緒に働くことに困惑する人も少なくない。
「職場に83歳になる嘱託爺さんいるけど、本人はまだやれるつもり、ボケてないつもりだろうけど、やっぱり老人特有の頑固さとか高慢なところあって正直もう引退して欲しい」
「職場の再雇用した70歳の男性がいたんだけど、退職半年前から発言おかしくて、半日寝てたり退職しても普通に通勤してきて怖かった」
今はどの職場もIT化で変化が激しくなっている。高齢者も柔軟性がないと適応するのは困難だ。また、当人だけでなく一緒に働く人達も苦労するだろう。
コメントの中にはある程度の年になったら安楽死を希望するというものもあり、現代人がいかに疲弊しているかが伺える。元気で意欲のある人ならば何歳になっても働き続けることは悪くない無いだろう。ただ、90歳まで働くことを強制する社会は間違いなくディストピアと言って良いだろう。