トップへ

Nintendo Switch Liteも米国で集団訴訟の対象に Joy-Conドリフト問題で新たな動き

2019年10月11日 08:31  リアルサウンド

リアルサウンド

 任天堂は9月20日、Nintendo Switch Liteを発売したばかりだが、コントローラー・Joy-Conに、スティックがプレイヤーの意思とは無関係に動く「ドリフト」という現象が発生しており、7月に起こっていた集団訴訟の対象に追加されることが分かった。


(参考:Nintendo SwitchコントローラーJoy-Conに欠陥? アメリカでは集団訴訟に発展


・元々はNintendo Switchが対象、事態を重く見て無料修理対応
 この訴訟は今年7月19日、任天堂の米国法人「Nintendo of America」を相手取り、米ワシントン州西部地区・合衆国地方裁判所で起こされたもので、元々はNintendo Switchが対象だった。


 『Polygon』は「Joy-Conドリフト集団訴訟にSwitch Lite追加」という見出しで報じた(参考:https://www.polygon.com/nintendo-switch/2019/9/28/20888540/nintendo-switch-joy-con-drift-lawsuit-switch-lite-repairs)。


 任天堂に対するJoy-Conドリフト訴訟は、設計の欠陥がコンソールのサムスティックに問題をきたしたというもので、発売からわずか1週間のNintendo Switch Liteを追加した。


 ソーシャルメディア、YouTube、Redditでも様々な意見が出ている。Joy-Conドリフトは、重大なゲームプレイの問題を引き起こす可能性がある。訴訟では、カリフォルニア州の消費者詐欺法違反、黙示的保証違反等が主張されている。


 任天堂は「一部のJoy-Conが正常に作動していない」ことを認識しており、7月に無料の修理を提供すると発表していた。


・コントローラー設計の欠陥知りながら対策遅れる
 『Gizmodo』は、任天堂の不手際を指摘している(参考:https://gizmodo.com/nintendos-new-switch-lite-joins-joy-con-drift-lawsuit-1838597001)。


 訴訟が7月に起きたにもかかわらず、Switch LiteでJoy-Conドリフト問題の対応がなされていないようだ。記事では、任天堂はSwitchのコントローラーに設計の欠陥があることを知っていながら、修正し損ねたとしている。


 このドリフト集団訴訟を進める弁護士事務所「Chimicles Schwartz Kriner & Donaldson-Smith(CSK&D)」の元には、既に米国16州から18人が参加している。ユーザーからは「私のNintendo Switch Liteがもうドリフトしている。信じられない」といった声が上がっている。


 自分で直す方法を紹介するチュートリアルも出回っているが、必ずしもうまくいくわけではなく、コンソール自体が故障してしまう場合もある。


・米国在住被害者の原告団合流は増える可能性、任天堂は後手
 『Techradar』は「米国に住んでいて影響を受けた場合は、集団訴訟に参加できる」としている(参考:https://www.techradar.com/news/nintendos-new-switch-lite-also-suffers-from-joy-con-drift-gets-added-to-lawsuit)。


 発売直後にもかかわらず、次々に苦情が出ており今後、原告側の数は更に増える可能性がある。任天堂は、Switch Liteで発生しているJoy-Conドリフトの問題について、まだコメントしていない。


 Nintendo Switchでは、普通とは思えない度重なる故障に通常の修理対応をしてユーザーの怒りを買い、訴訟にまで発展してから、無料修理対応を始めた経緯がある。今回Switch Liteでも、対策が後手に回った感は否めないかもしれない。


(Nagata Tombo)