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阿部寛が、13年ぶりに帰ってくる 『結婚できない男』第1シリーズをおさらい

2019年10月06日 16:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『まだ結婚できない男』(c)カンテレ

 「お久しぶりです。桑野信介です。相変わらず、充実しています」。先日電車に乗ったら、こんなPR動画が流れていて、気分がうきうきした。阿部寛の人気主演ドラマ『結婚できない男』が、13年ぶりに『まだ結婚できない男』(カンテレ・フジテレビ系)として帰ってくるのだ。


 『結婚できない男』の主人公は、阿部が演じる建築家・桑野信介。仕事はできるし、ルックスも良い。彼の難点は、性格がとにかく偏屈なことである。


 前作で描かれたのは、その桑野が女医の早坂(夏川結衣)や隣人OL・みちる(国仲涼子)との出会いをきっかけに、少しずつ人に興味を抱き、打ち解けていく様。偏屈さと理屈っぽさを残しながらも、徐々に変化する桑野の姿を阿部がコミカルに演じ、視聴者を惹きつけた。


【写真】犬のケンちゃん


■結婚できない男が結婚!? 第1シリーズをおさらい


 仕事帰りに海外ドラマをレンタルし、夕食には自分で焼いたステーキを満足気に口へ運ぶ。食後は大音量でクラシック音楽を聴きながら指揮をして、余暇にはプラモデル作りに熱中する。結婚すれば「旦那は妻と子どもと家のローンという三大不良債権を背負うことになる」とこぼし、桑野は自分がやりたいことを、やりたい時に、やりたいようにやる完璧な独身生活を送っていた。


 彼の性格は、各話のタイトルを見ただけでよくわかる。第1話「一人が好きで悪いか!!」、第2話「好きなものを食って悪いか!!」、第3話「好きにお金を使って悪いか!!」と、こんな具合。周囲が「いや悪くはないよ。でも……」と言いたくなるのが桑野であり、それを独自の理論で封じるのがまた桑野なのだ。


 第1話では、そんな桑野が腹痛を発症。マンションの隣部屋に住むみちるに助けられ、救急搬送された先で、美人で人当たりも良いが、なぜか結婚できない女医・早坂と出会う。私生活どころか、仕事においても自分を貫き、相手のために譲歩することなどなかった桑野。だが、ちょっぴり強引な早坂やみちるのおかげで、犬に愛情を抱いたり、みちるのストーカーを撃退したりと、他人に“情”を持つようになる。


 一方早坂は、桑野の根底にある優しさに触れ、気づかぬうちに彼に惹かれていく。桑野の持論を「そうですね」と軽く受け流す早坂と、早坂の思いやりを無下にする桑野。まったく噛み合っていないようで実は相性抜群の2人は、いつしか本音を言い合える関係になっていた。


 最終話では、ついに桑野が早坂に告白。憎まれ口を叩きながらも仲睦まじく同じマンションに帰っていくシーンが描かれ、結婚できない男がついに結婚か!? とも思えるハッピーエンディングであったのだが……?


■あの人気キャラも再登場! 第2シリーズの見どころは?


 8日から、いよいよ放送がスタートする『まだ結婚できない男』の主人公は、それから13年後の桑野信介。タイトルからもわかるように、彼はまだ結婚していなかった。


 相変わらず独り身生活を謳歌する桑野は、エゴサーチで自身を非難しているブログを発見。そこで、たまたま近所に事務所を構えていた弁護士・吉山まどか(吉田羊)に相談を持ちかける。その後、桑野はまどかの実力を知るために、彼女が担当する離婚裁判の傍聴へ。これを機に、カフェの店長・岡野有希江(稲森いずみ)とも出会いを果たし、桑野の運命の歯車が再び動き出す。


 本作には、かつてはアシスタントで、今では桑野の共同経営者となった村上英治役の塚本高史をはじめ、母役の草笛光子、妹役の三浦理恵子、義弟役の尾美としのり、桑野とケンカばかりする大工の棟梁役の不破万作など、おなじみのメンバーが再集結。第1シリーズ同様、パグ犬も出演するということで、癒やし効果も期待できそうだ。


 また前作ファンとしては、早坂先生との恋の結末についての描写はさることながら、桑野がライバル視する建築家・金田裕之(高知東生)らの登場も願うところ。もちろん、まどか(吉田)、有希江(稲森)、さらには桑野の隣の部屋に引っ越してくる戸波早紀(深川麻衣)ら新キャラクターたちが、桑野とどう絡み、どのように関係を変化させていくのかにも注目したい。


 人気シリーズだけに、期待値も高い『まだ結婚できない男』。だが「続編もおもしろいのか?」と訊ねれば、きっと彼に「余計なお世話だ」と言われてしまうだろう。ひねくれ者だが、どこかキュートで憎めない男・桑野信介との再会まで、あと2日。


(nakamura omame)