トップへ

世界のモバイルゲーム市場レポート 日本は世界第3位、王座は中国からアメリカへ

2019年10月02日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 ゲーム専門の調査・分析を行うNewzooは9月17日「Global Mobile Market Report」(世界のモバイル市場レポート)を発行した(参考:『Newzoo』)。


(参考:『Nintendo Switch Lite』海外の反応は? 「年末に向け売れ筋になる」と予見


・日本の女性は、モバイルファーストゲーマーの傾向
 ゲーム市場全体(モバイル、コンソール、PCを含む)で日本は世界第3位であり、今年の収益は190億米ドルだ。


 データによると、日本のモバイルゲーマーは頻繁にモバイルゲームをプレイするが、1週間あたりの平均時間は6時間未満であり、これらのプレイヤーは短時間でプレイすることを示唆している。特に、女性のモバイルゲーマーは、より多くプレイする傾向があるという。2019年には、女性の半数以上(54%)と男性の44%が1週間に5日以上プレーしていることが明らかになった。


 さらに、日本の女性は全体的に男性のモバイルゲーマーが多いにもかかわらず、モバイルファーストゲーマー(主にモバイルでプレイするゲーマー)である可能性が高い。日本のモバイルファーストゲーマーの半分以上(55%)は女性で、男性は45%だ(参考:『Newzoo』)。


・世界のスマホユーザーは32億人、スマホは38億台
 世界中のスマートフォンユーザーの数は今年32億人(合計38億台)に増え、前年比で8.3%の成長を遂げている。中国だけでこの数字の4分の1以上を占め、今年は8億5120万台以上の端末があることがわかっている(参考:『Newzoo』)。


・世界のモバイルゲーム収益、48.9%がiOSから
 また、世界のモバイルゲームの収益は、2019年に685億米ドルになり、その収益の48.9%がiOSデバイスのゲームから得られ、35.8%がAndroidから得られることを指摘。iOSとAndroidの全てのゲームの合計で、2019年上半期に194億ダウンロードを達成している。また、無料プレイのゲームが市場を支配しているほか、2019年上半期には、ロールプレイングゲームが市場の35.5%を占め、最も収益を上げていることがわかった。


 2019年には23億5,800万人が携帯電話でゲームをプレイし、8億8500万人がモバイルゲームに課金する見込みだ。『Newzoo』は、2022年までに世界のモバイルゲーム収益が964億米ドルに達すると予想している。


 『Newzoo』は、2019年にゲーム市場全体が1,521億米ドル規模になると指摘。モバイルは最大のセクターで、全体の45%を占め、第2位のコンソールは、479億米ドルで全体の32%を、次いでPCゲームが357億米ドルで23%を有するという。


 国別に見ていくと、2015年から2018年まで、世界一のゲーム市場を持つ国は中国だったが、2019年はアメリカがその立場を奪うことになる(2019年、米国のゲームは369億米ドル、中国は365億米ドルの収益)。


 時代の代わり目にも見えるデータだが、地域別で見ると、アジア太平洋地域は、2019年に722億米ドルで、引き続きゲーム市場最大の地域となる(参考:『Venture Beat』)。中国・日本・韓国といったゲーム大国を含むアジア太平洋の経済が、アメリカの追随を振り切って、世界一のゲーム市場であり続けるのか、2020年以降のデータが気になるところだ。


(Nagata Tombo)