先日、ツイッターに「手取り15万円」というワードがトレンド入りし、一時ワーキングプアの悲痛な叫びが溢れた。この声を上げた人達の中には、給与が上がりにくい若者ばかりではなく、就職氷河期世代の人も少なくなかったのではないだろうか。
ガールズちゃんねるに9月22日、「氷河期世代の方!語りましょう!」というトピックが立った。「圧迫面接が横行していたけど、バブルはじけて給料下がったバブルと団塊のストレスの吐け口にされてただけなんだろうな」と就職先が決まらないことの不安感だけでなく、圧迫面接にも苦しめられ、様々なストレスを与えられた人は少なくない。
「職安に行ったら職員のおばさんに学歴含めて笑われた」
「大学が就職支援を全くやってなかった。私が卒業したら色々やり始めたらしいけど」
さらに、その厳しさは一流大学に通う人であっても例外ではなかった。
「81年生まれです。地方からガリ勉して早慶へ進学。氷河期と聞いててもまぁ大丈夫だろうと思っていたけど、文系は営業の募集が多く、口下手の私は全く内定もらえなかったな。地方出身女子は都内では厳しかったみたい」
勉強を頑張って早慶に進学したものの、就活は学歴関係なしに全ての人が厳しかった。(文:石川祐介)
「女性は非正規やブラックで転職してて職歴がボロボロ気味の人が多い」
なんとか正社員になれたとしても、決して安泰とは言えない。より良い生活を送るために努力を重ねても、それが全く実を結ばないケースも珍しくない。
「今の会社で20年働いているけど、不況を理由に一回も給料上がってません。会社の役に立つ国家資格も取ったし、難しい仕事もたくさんこなしていますが、給料はバイト並みです」
中には、「既婚でも子なしも多い。既婚男性でも契約社員だったり。女性は非正規やブラックで転職してて職歴がボロボロ気味の人が多い」という書き込みも。「ライフスタイルや働き方が多様化した」と言ってしまえば聞こえは良いが、そもそも色々なことを諦めなければいけない人が多かった世代なのだろう。
また、「給料を上げないと誰も来てくれない」という理由で、入社直後の後輩の給与が自分よりも高かったという声も見られた。生まれた年が少し違うだけで、待遇に露骨な差を突きつけられたことに憤りを覚えるのも仕方がない。
「今の時代に生まれたかった。同級生結構みんな頑張り屋だったよ」
待遇面に関するコメントばかりではない。
「私は転職回数多いんですけど、どこに行っても同級生がいない」
無期雇用の職に就けず、非正規労働者として働いている人が多いため、職場に同世代が少ないのも就職氷河期世代の特徴だ。
「今の時代に生まれたかった。同級生結構みんな頑張り屋だったよ」
「バブルの世代の人たちは、ランクがそんな高くない大学でも割といい企業に入っていたりするのにな」
そして、バブル世代や人手不足で就職が比較的容易な現在の若者を羨む声も寄せられた。バブル世代に対する恨み節も多数あり、「楽して就職したくせに偉そうにしやがって」という思いが強くあるのだろう。
「自分がしてもらった同じ教育環境を、今自分の子供に与えられないのが悔しい」
現在、定職に就いて家族が持った人であっても、自分が親に当たり前にしてもらったことを、自分の子供にしてあげられないと悲痛の声を上げる人もいた。就職氷河期で受けた傷は、どれだけ時間が経過しても癒えることないのだろう。