2019年09月26日 17:42 弁護士ドットコム
2017年に千葉県松戸市立小3年だったベトナム国籍の女児、レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9歳)が殺害された事件で、1審の千葉地裁で無期懲役の判決を受けた元保護者会長の渋谷恭正被告人に対する控訴審の初公判が9月26日、東京高裁で開かれた。検察側は死刑を求め、弁護側は無罪を主張した。
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初公判後、東京・霞が関の司法記者クラブでリンさんの父レェ・アイン・ハオさんが会見し、「今回ではっきり証明して、嘘のない内容で処罰してほしい」と訴えた。
渋谷被告人について「反省せず『やっていない』と言い謝罪もしない」と批判。朝の通勤時にリンさんの同級生や子どもたちが通学する姿を見るといい、「どうして今リンちゃんが学校に行けないんですか」と声を詰まらせた。
控訴審でハオさんは、被害者参加人として意見陳述することを求めているが、現時点でその採否はなされていない。1審では被害者参加代理人の弁護士が代理で質問したが、ハオさんは「直接質問もできないし、どうしてやったのかも聞くことができない。何もできないことがとても辛いです」と話した。
また、第2回公判が11月、第3回公判が1月に予定されていることについて、「2カ月に1回は、ちょっと長すぎると思います。どうしてか理解できない」と早期の判決を求めた。