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『同期のサクラ』高畑充希、忖度できない難役とのギャップを強調 「私自身は普通の人」

2019年09月26日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

左から竜星涼、橋本愛、高畑充希、新田真剣佑、岡山天音

 10月9日夜10時スタートの水曜ドラマ『同期のサクラ』(日本テレビ系)の制作発表記者会見が、9月23日都内スタジオで行われ、主演の高畑充希と橋本愛、新田真剣佑、竜星涼、岡山天音が出席した。


参考:高畑充希、橋本愛、新田真剣佑ら、スーツ姿で『同期のサクラ』クランクイン 「まだまだ手探り」


 本作は、過疎の離島で育ち、夢のためにはどんな障害にも自分を曲げない、忖度できない主人公・サクラが駆け抜けた10年間を1話ごとに1年ずつ描いていく、『家政婦のミタ』『過保護のカホコ』(日本テレビ系)などの脚本家・遊川和彦のオリジナル脚本作。


 主人公の北野サクラ(高畑充希)が働く花村建設の会議室セットを使って行われた会見には、スーツ姿の同期5人が同席。高畑充希は、「絶賛撮影中です。おもしろいドラマにしたい気持ちは(出演者とスタッフも)一緒なので楽しみにしていてください」と挨拶。サクラをそばから見守る月村百合役の橋本愛は、「生き方が変わったり、ボロボロになった心を生き返らせる力があると思うので、このドラマが届くといいなと思います」と話した。


 新田真剣佑が演じるのは、エリート一家に育った木島葵。「とても楽しく撮影をさせていただいています。僕も遊川さんの1ファンとして完成が楽しみ」と話した。熱血・熊本男児の清水菊夫役の竜星涼は、「この作品が終わる頃には、忖度のない俳優になれるよう頑張りたい」と決意表明。また、ネガティブキャラの理系男子、土井蓮太郎を演じる岡山天音は、「新しい形のドラマなので、僕自身もドキドキしながら撮影しています」と心境を語った。


 5人が顔を合わせる入社式のシーンを振り返って、高畑が「もっと身長が高くなりたかった」と冗談めかしつつ、身長の高い同期4人の立ち姿を「格好良い」と称賛すると、すかさず竜星が「ありがとう」と返すなど、早くもキレのあるコンビネーションを披露。完全オリジナルの今作について、「こんなに最初から携わることはドラマではなかなかないので、これでもかというくらい話し合いタイムが設けられて、ぐったりしました」と高畑は笑顔で明かしつつ、制作陣の熱意にあらためて感じ入っている様子だった。


 忖度しない主人公のサクラについて、高畑は、「私は忖度したり、気をまわしてしまうときもある。サクラという人は忖度ができなすぎて、生き方として良いかはわからないけど、すごい格好良いし、嘘がない」と話し、「私自身は普通の人だと伝えたいです」と、実像とのギャップを強調していた。


 民放の連続ドラマは5年ぶりという橋本は、「本当に自分が『伝えたいものがある』と思ったものに力を注ぎたいと思っていて、今作に自分の信念と同じような匂いを感じた」と言い、「サクラの中にある根っこの部分は人間らしいもの。でも、百合は真逆(の性格)なので、百合の思考と感情に引き戻すのが大変で、(サクラを)応援したくなっちゃうのを、どうにか心の中で毒づいてやっています」と役作りについて語った。


 『トドメの接吻』(日本テレビ系)以来の同局出演となる新田は、自身が演じる葵について「みんなの前ではお調子もので、自分が抱えているものはあるんですけど、それがいつ出てくるかはお楽しみです」と期待を抱かせた。竜星は、菊夫を「とても熱量があって、人を応援するのが好きな、僕とは違うタイプ」としながらも、「学生気分から、一人の男の子がどう成長して社会人になっていくかは見どころのひとつ」と話した。


 岡山によると、蓮太郎は「僕自身もネガティブというか、親近感を覚えるキャラクター」。同期の5人は「それぞれ色が違いますが、(キャラクターが)濃くて、ちゃんと共演するのは初めての方が多かったので、マックスで人見知りしました」と照れ笑い。5人の個性がひとつになって生まれるハーモニーに注目したい。


 2009年からの10年間を舞台にサクラたちの成長を描く『同期のサクラ』。10年前と比べて大人になったことを聞かれて、竜星は、「先輩の差し入れを断っていた自分に『なんて馬鹿なことを言っていたんだろう』と。今では、差し入れがあったら率先して食べるようになりました」と述懐。「とがっていた」過去の自分を回想していた。


 これから楽しみにしていることとして、高畑は、「話が進むにつれて、おもしろさが加速していきます。出ている私たちも展開を知らないので、台本が来るたびにワクワクするし、この先、5人や周りの人たちがどういう人生を歩むんだろうと、半分視聴者みたいな気持ちです」と見どころを紹介。


  橋本は、第1話で抱いた子役との再会を熱望。10年後、母親になった百合を演じて「お母さんのことなんて絶対にわからないけど、0.1ミリくらいは感じられたかな」と話す。「撮影が進んで、5人がもっと打ち解けていくのが楽しみです」と竜星。岡山は「10年後の蓮太郎は、ひとりだけ左手に指輪をしているので、それが何を意味しているのか」と思わせぶりな発言で盛り上げた。


 最後にキャストを代表して、高畑が「1話で1年が進む、あまり見たことのないチャレンジングな作品になっているので、この楽しさがみんなに早く届くといいなと思います」とPRした。


(取材・文=石河コウヘイ)