トップへ

すとぷりはリスナーの笑顔のために挑戦し続ける ユニットの進化感じたメットライフドーム公演

2019年09月24日 10:51  リアルサウンド

リアルサウンド

『すとろべりーめもりーvol.10』メットライフドーム (写真=東美樹, 山本れお)

 すとぷりが9月22日、23日の2日間、メットライフドームにて、ユニット史上初となるドーム公演『すとろべりーめもりーvol.10』を開催した。動画配信サイトでの様々な活動を経て集った6人が、活動4年目に突入した現時点での集大成を見せた22日の公演の模様を振り返る。


(関連:すとぷり、リスナーと“一生忘れられない思い出”作る 熱い思いも語った初の全国ツアー最終公演


 巨大なお城モチーフのステージセットに、純白の王子様衣装で登場したすとぷりのメンバー。「大好きになればいいんじゃない?」「はりーはりーらぶっ」と、リスナー(ファン)との絆を確かめ合うようなキュートな楽曲に続けて、メンバーが“ナユタン星人化”したYouTube動画でもおなじみの「彗星ハネムーン」を披露。るぅとが1週間のうち5日遅刻しているという暴露MCを挟みつつ、ライブ初披露の「好きになっていいよね?」、さらに「アニバーサリー」をマイクスタンドを使って歌い上げる。元気いっぱいのポップスから真剣なバラードまで、様々な表情のラブソングを届けた。


 「Day By Day」「Endless Flight」「パレットダンス」のメドレーでは、ジェル&ななもり。、さとみ&ころん、るぅと&莉犬が3台のいちごのトロッコに乗り込み会場を一周。すとぷりとリスナーがより近い距離で笑顔になれるドームクラスならではの嬉しい演出だ。なかでも6色のメンバーカラーのサイリウムの光に囲まれながら〈描こうよ 色は個々にあるから 一緒になれば色彩は無限大 誰でも好きなことを好きでいい! メロディライン超えて混ざろう パレットで〉(「パレットダンス」)と歌う景色は実に美しかった。


 ジェル&ななもり。「非リアドリーム妄想中!」、さとみ&ころん「でこぼこげーむぱーてぃー」、るぅと&莉犬「すとろべりーごーらんどっ」を経て、ジェル&さとみ&ななもり。の“大人組”による「ロメオ」「キングオブ受動態」、莉犬&るぅと&ころんの“信号機組”による「ノンファンタジー」「道標」と立て続けに披露されたペア、トリオによる楽曲群は、一種の“キャラソン”と言えるほどそれぞれのキャラクター・関係性が楽曲の世界観に反映されていて、まさにすとぷりワールド全開。また、声を武器に活動してきたメンバーが揃っているだけあり、それぞれの組み合わせごとに異なるハーモニーが楽しめるのもすとぷりならではだ。


 黒の衣装にチェンジした大人組がMCをする中で、ジェルが「ここから本番だから」と話したように、ここからはムードが一変し、クールな楽曲で魅せる。信号機組も合流して6人で「GO GO CRAZY」「Move on!」、続けて「No Perfect」「Don’t Give Up!!」「BREAK OUT」のメドレーを披露。イントロでひときわ大きな歓声が上がった幻想的な「AquaKiss」、初の実写MVも話題を呼んだ「僕らだけのシャングリラ」はダンスもかっこよく決まった。


 制服姿で再び登場したメンバーたちは1年ぶりの披露だという「ダンスロボットダンス」、「よさこいディスコParty」と、会場を一層盛り上げるアッパーな2曲でラストスパート。すとぷりメンバーのライブにかける思いとも重なる「パレードはここさ」を歌い終えると、数え切れない「ありがとう」を言葉にする6人。そして、6人の個性を輝かせてくれたリスナーへの感謝と、いつでも自分たちの元へ帰ってきてほしい、というメッセージとしても響く「おかえりらぶっ!」で本編は終了。アンコールでは再びトロッコに乗り「朝の夕陽」「すとろべりーぷりんすふぉーえばー!」を届け、ラストを飾った。


 今回の公演でなによりも感じたのは、全編バンドセットでの歌唱の力強さ、ときにバックダンサーを従えたダンスパフォーマンスといったメンバー自身の表現力がパワーアップしたことによる、すとぷりのエンタメユニットとしての進化だ。特に6人の歌声が一つとなるユニゾンから、“すとぷりならではの色”が強く感じられるようになったのは、数々のリリースやステージを重ねたことで手に入れた自信の表れでもあるように思う。


 さらに、この日のアンコールのMCで、メンバー全員が「挑戦し続ける」という決意に溢れた誓いの言葉を度々口にしていたのが印象的だった。すとぷりが定期的に行っている長時間連続「リレー生放送」はどんな生活リズムの人にも楽しんでもらえるよう企画したものであること、今年の夏に行った全国ツアー『すとろべりーめもりーvol.9』も各地に住んでいる人たちに楽しんでもらえるよう企画したものであることが、ななもり。から改めて語られていたが、すとぷりの「挑戦し続ける」原動力は、多くの人を喜ばせたい、楽しませたいというシンプルな思いだろう。ライブ終演後には、2020年最初の“いちごの日”となる1月15日に2ndアルバムをリリースすること、さらに公演2日目の終演後には、二度目となるドーム公演、ナゴヤドームでのワンマンライブの開催が発表された。メットライフドームという一つの大舞台を終え、すとぷりはここからまた多くの人たちの笑顔のために、新たな挑戦に向かって歩みを進めていく。(久蔵千恵)