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『なつぞら』広瀬すずを見守るタレントたちが大集合 いよいよ『大草原の少女ソラ』放送開始

2019年09月13日 12:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『なつぞら』写真提供=NHK

 『なつぞら』第143話では、なつ(広瀬すず)たちが製作中のテレビアニメーション『大草原の少女ソラ』の初回放送に向け様々な準備が整った。


参考:『なつぞら』第144話では、『大草原の少女ソラ』の初回放送を受けてテレビ局側から指摘があり……


 キャラクターデザイン、絵コンテも固まり、いよいよアニメーターたちの腕の見せどころだ。景気づけに現れたのは、マコさん特製特大ナポリタン。『ルパン三世 カリオストロの城』でルパンと次元が食べていたミートボールのパスタが脳裏に浮かんだのは筆者だけではないだろう。


 演出の坂場(中川大志)とプロデューサーの麻子(貫地谷しほり)は、声優オーディションへ。主人公のソラは、若手声優の白本千香子が射止めた。どうやら風車プロダクションを経営する咲太郎(岡田将生)が招いたようだが、白本は咲太郎の事務所の声優ではないという。「俺たちの仕事は、自分の利益だけを求めることじゃないんだ。なつたちと同じように、作品をよくすることを一番に考えることなんだよ」と語るように、製作者たち全員が良い作品を作ろうと同じ方向を向いているのは、作品作りにおいて非常に心強い。『大草原の少女ソラ』の製作現場は良い雰囲気で進んでいるようだ。


 ちなみに白本を演じたのは、声優の沢城みゆき。現在の『ルパン三世』峰不二子役をはじめ、多数の作品に出演している。『なつぞら』には、これまで山寺宏一、高木渉、田中真弓と声優が役者としてキャスティングされているが、アニメーションの製作現場を描く上で、この上ないファンサービスだ。


 一方で、アニメーター班も順調のようだ。牛が突進してくる作画に悩む神地(染谷将太)は、作画監督のなつに相談する。なつは子どもの目線に立って、牛を大きく描くのはどうかとアドバイス。写実的に描くだけでなく、あえて誇張をする。あり得ないものを本当のように描く、と坂場がいうアニメーションにしかできない表現を体現している。


 神地が直した原画を見た下山(川島明)も負けじと、レイが牛に舐められるシーンを独自の解釈で完成させる。牛に舐められたレイが電気ショックを受けたようにビリビリと震える。こうしてアニメーター同士が切磋琢磨し合い、新たな表現を探していく。そんな姿にも、この半年で描かれてきたものが反復的に散りばめられている。


 そして主題歌は煙カスミ(戸田恵子)が担当することに。今までなつを周りで見守ってきた様々なタレントたちがひとつの作品に会し、いよいよ集大成を感じさせる。そして迎えた『大草原の少女ソラ』第1話放送開始の日。ナレーションを務めるのは前期ヒロインの福ちゃんこと安藤サクラだ。なつたちはこの作品にどんな夢を込めたのか。そして、子どもたちはその夢をどう受け止めるのだろうか。


(文=安田周平)