2020年度前期のNHK連続テレビ小説『エール』のメインキャストが発表された。
2020年春に放送される『エール』は、“栄冠は君に輝く”や「六甲おろし」こと“阪神タイガースの歌”、「闘魂こめて」こと“巨人軍の歌”などを手掛けた作曲家・古関裕而と、妻で歌手として活躍した金子をモデルに、夫婦の物語をフィクションとして描く作品。昭和を舞台に、老舗呉服店の長男として生まれるも、音楽の才能を開花させた青年・裕一と、歌手を目指す関内音が文通で愛を育んで結婚し、苦難を乗り越えながら戦前、戦中、戦後を生き抜いて多くの名曲を生み出していくというあらすじだ。裕一役に窪田正孝、その妻・関内音役に二階堂ふみがキャスティング。
今回出演が発表されたのは、唐沢寿明、菊池桃子、佐久本宝、風間杜夫、山崎育三郎、中村蒼、森山直太朗。
唐沢は裕一の父・三郎役、菊池は裕一の母・まさ役、佐久本は裕一の弟・浩二役、風間は裕一の伯父・権藤茂兵衛役、山崎は裕一の幼なじみで音楽仲間・佐藤久志役、中村は裕一の幼なじみ・村野鉄男役、森山は裕一の恩師・藤堂清晴役をそれぞれ演じる。裕一、久志、鉄男は後に「福島三羽ガラス」と呼ばれ人気を博す。
■唐沢寿明のコメント
この「エール」で3回目の連続テレビ小説の出演となりますが、“昭和”“平成”“令和”とそれぞれの時代で出演させていただけることはとても光栄です。連続テレビ小説は時代が変わっても、どこか変わらない空気が流れていると感じます。主役の窪田君は数年前に共演してからいつも頑張っている姿を間近で見ていたので、今回、自分が何か力になれることがあるなら喜んで参加したいと思いました。役柄の父親としても、役者仲間としても成長する姿を見守っていきたいと思います。
■菊池桃子のコメント
オリンピックイヤーに、声援や応援を意味するタイトルの「エール」に参加させていただくことは大変幸せなことです。私は裕一を、そして家族を「普遍的な母の愛」で精いっぱい包み込むように演じたいと思っています。テレビの前の皆様にも温かいエールが届きますように。
■佐久本宝のコメント
初めに、「エール」の台本を読ませて頂いた時、胸が躍る感覚になりました。古山浩二という人間を生きられる事、また、縁のある福島という地が古山家の舞台というのも凄く嬉しいです。大先輩方のお力をお借りして、魂でぶつからせて頂きます。
■風間杜夫のコメント
「エール」という潔いタイトルに、作品に入る前から力がみなぎる。縁の深い福島の空気を肌に感じながら演じてみたい。主人公は窪田正孝君。信頼する役者だ。僕は彼の伯父役で、対立する頑固者らしい。本当は、心からのエールを送りたいのだが。
■山崎育三郎のコメント
古関裕而さんの親友で、日本を代表する歌手伊藤久男さんをモデルにした佐藤久志役として出演させて頂きます。憧れの連続テレビ小説初出演、大変光栄に思います。子供の頃から芝居と同じだけ歌を歌ってきた僕にとって、この役との出会いは宝です。歌手という役柄に初めて挑戦するので、芝居と音楽に誠実に向き合い、佐藤久志としてこの時代を懸命に生きたいと思います。
■中村蒼のコメント
様々な物事に対して、悩んで後ろ向きになってしまったり立ち止まったりしてしまう事が多い自分ですが今作の台本を読んで登場人物の台詞や行動に力を貰いました。そのような作品に携われる喜びを感じております。そして自分が今作から貰った力を視聴者の皆さんにも届けられたらなと思っています。
■森山直太朗のコメント
台本を読んで、自分にとってはモノクロームな時代を生き抜いた音楽家古関裕而さんの葛藤と成長、そしてそれを取り巻く人々の活気ある姿が確かな色彩を持って感じ取れました。
劇中にも度々出てくるオルガンやハーモニカを奏でるように、スタッフや出演者の皆さんと一つ一つ感情を積み上げていけたらと思います。
■窪田正孝のコメント
素晴らしいキャストの皆様と1年の撮影を共にすることができ大変光栄に思います。
また、唐沢さんや風間さんと再び共演できて心から嬉しく感じています。
皆様と芝居のセッションでどんな色彩の変化、感情の波が生まれるのか今から楽しみでなりません。全員で1つとなって素晴らしいエールにしたいと思います。
■土屋勝裕のコメント
裕一が少年時代を過ごした福島市は、東北地方の経済の中心地として栄え、市の中心にはデパートもありました。父親が買ってきた西洋音楽のレコードを蓄音機で聞きながら、裕一は音楽の感性を育みました。
今回発表する福島の家族たち、学校の先生、幼なじみの友人たちが、のちの裕一の音楽の源泉となっていきます。みな裕一にとって身近な存在だからこそ、時には本気でぶつかりあいけんかをしたり、励ましあったりしながら生きていきます。そして、裕一が東京に行ってからも、福島の人々は裕一の音楽に影響を与え続けます。
激動の昭和という時代、困難に立ち向かって生きた人々を、キャストの皆さんに演じていただくのが、楽しみです。