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フォーミュラE:ダ・コスタのBMW離脱が正式発表。後任はギュンターに決定

2019年09月10日 12:11  AUTOSPORT web

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BMW i アンドレッティ・モータースポーツ加入が発表されたマキシミリアン・ギュンター
BMWワークスを離脱すると報じられていたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが自身のSNSで陣営から離れることを正式に発表した。これに伴いABBフォーミュラE選手権に参戦するBMW i アンドレッティ・モータースポーツは、ダ・コスタの後任にマキシミリアン・ギュンターを迎えることをアナウンスしている。

 2018/2019年シーズン、ルーキーとしてフォーミュラEに初参戦したギュンターは22歳のドイツ人ドライバーだ。ジェオックス・ドラゴンから挑んだ昨シーズンは、全13ラウンド中10戦に出場しスーパーポールに2度進出。第8戦パリE-Prixと第11戦ベルンE-Prixでは自己最高位となる5位入賞を果たした。

 また、シリーズランキングでは経験が充分ではないにも関わらず、チームメイトのホセ-マリア・ロペスの順位を4つ上回るランキング17位となっている。

「マキシミリアン・ギュンターがBMWファミリーに戻るのを楽しみにしている」と語るのは、BMWグループ・モータースポーツディレクターを務めるイェンス・マルカルト。

「昨シーズン、我々は彼を注意深く見守っていた。マキシミリアンは度々、自分のクルマのパッケージから最大限の力を引き出すことに成功した」

「その結果、彼はいくつかの印象的なリザルトを残している。BMWのシングルシーターレースで戦った経歴を持つドライバーにとって、我々のチームはまさにぴったりと言えるだろう」

 また、BMWの若手開発プログラムであるフォーミュラBMWタレントカップでキャリアをスタートさせたギュンターも、このステップアップを素晴らしいものだと述べた。

「BMW iモータースポーツに参加するのは素晴らしいチャンスだ。BMW i アンドレッティ・モータースポーツはフォーミュラEにデビューした昨季、その最初のレースで優勝し、シリーズチャンピオン争いに最後まで関わっている」

「だからこそ、この移籍は間違いなく素晴らしいステップになると思う。またBMWで選手権を戦えることになるなんて最高だよ!」

「僕は2011年にBMWのシングルシーターでレースを始めた。そこがすべての始まりだったんだ」

■気になるダ・コスタの去就は……

 そんなギュンターと入れ替わるようにBMWを去ることになったダ・コスタについて、マルカルトはこれまでの彼の活躍に感謝している。

「フォーミュラEでの活躍に加え、過去6年に渡ってDTMドイツ・ツーリングカー選手権やWEC世界耐久選手権、その他GTレースなどで我々とともに働いてきたアントニオに感謝の意を表したいと思う」

「私たちは一緒に素晴らしい時間を過ごしてきたが、今回袂を分かつことが双方にとって良いことだということで意見が一致した。今、我々は彼が新しい旅のなかで最善を尽くすことを願っているんだ」

 また、フォーミュラEで通算2勝を挙げているポルトガル人ドライバーも「BMWモータースポーツは僕に多くのレーシングカーでレースを戦うチャンスをくれ、信じられないほどの量の学ぶ機会を与えてくれた」とコメント。

「僕はいつもBMWファミリーの一員であったことに喜びを感じ、そして誇りに思う。フォーミュラEでのBMW i アンドレッティ・モータースポーツでの過ごした素晴らしい時間にも感謝しているんだ」

「今は新しい課題に直面しているけど、(それが落ち着けば)BMWで過ごした時間を懐かしく思い出す時間ができるはずだ」

 現在28歳のダ・コスタ。フォーミュラE開催初年度の2014/15年からシリーズへの関わりを続ける彼の次のステップは、アンドレ・ロッテラーの後任としてチャンピオンチームのDSテチーター入りすることが有力視されている。しかし、現時点でチームから正式発表はなされておらず。昨シーズンランキング6位のドライバーが来季、何色のレーシングスーツを着ることになるのか注目したいところだ。