9月9日(月)、リッチ・エナジー・ハースF1チームは、チームのタイトルスポンサーを務めるエナジードリンクメーカーの『リッチ・エナジー』社とのパートナーシップを終了することを発表した。
2019年シーズンでF1参戦4年目を迎えたハースF1チームは、今年からリッチ・エナジーとタイトルスポンサー契約を締結。マシンカラーも、黒と金色に一新されていた。
ところがリッチ・エナジーは、イギリスの自転車メーカー『ホワイト・バイクス』社より、「雄鹿をモチーフにしたブランドロゴは、ホワイト・バイクス社のロゴを違法にコピーしたものである」として著作権法違反で訴えられ、F1マシンとハースF1チームのウェブサイトからロゴを削除するようにも求められており、第7戦カナダGPでは実際にロゴが削除された。
リッチ・エナジーは商標権の侵害を行ったと判断されてこの裁判で敗訴し、チームとのスポンサーシップを含めてビジネスの詳細を明かすよう求められた。
さらに7月には、リッチ・エナジーは一方的にチームとのタイトルスポンサー契約を終了するとSNSを通じて発表。しかし同社の株主がチームとの契約は有効であるとの声明を発表し、株主とウイリアム・ストーリーCEOが対立。その後ストーリーCEOは株式を手放してリッチ・エナジーを離脱し、社名は『ライトニング・ボルト(Lightning Volt)』に変更されていた。
ハースF1チームは、公式サイトにおいて次のようにコメントを発表した。
「ハースF1チームとリッチ・エナジーは、FIA F1世界選手権におけるパートナーシップを直ちに終了することに友好的に合意した」
「2019年のハースF1チームのタイトルパートナーシップを通じて、相当なブランド認知と重要な露出を享受したものの、リッチ・エナジーの企業再編プロセスにおいては、修正されたグローバル戦略の必要性が予想される」
「その後ハースF1チームとリッチ・エナジーは、既存のパートナーシップを終了することが両当事者にとって最善の方法であると結論付けた」
「ハースF1チームはリッチ・エナジーの関係者に感謝を表明し、成功を祈っている」