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SBK第10戦ポルトガル:代役参戦の高橋巧が15位フィニッシュも、続くモリワキの苦戦

2019年09月09日 16:21  AUTOSPORT web

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モリワキ-アルティア・ホンダ・チームの清成龍一と高橋巧
スーパーバイク世界選手権(SBK)に2019年から参戦しているモリワキ-アルティア・ホンダ・チームの苦戦が続いている。後半戦最初のレースとなった第10戦ポルトガルでは、代役参戦の高橋巧のレース1の15位フィニッシュが最上位。レギュラーライダーの清成龍一は3レースでノーポイントに終わっている。

 第10戦ポルトガルに、モリワキ-アルティア・ホンダ・チームは全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦中の高橋を招集した。これはレギュラーライダーのレオン・キャミアの欠場を受けたもの。キャミアは第5戦イモラのスーパーポールの転倒によって左肩を負傷。7月に手術を受けて成功しているが、レースの復帰には完全な状態ではないという判断となったという。高橋にとっては2017年のスポット参戦以来のSBK参戦。このときもポルトガルラウンドを戦っている。

 高橋としても全日本第5戦ツインリンクもてぎ前のテスト中、マシントラブルにより転倒を喫して右足の腓骨を骨折。そんな状態で第5戦もてぎ、第6戦岡山の全日本を戦い、さらにその合間にはSBKの公式テストにキャミアの代役として参加していた。第10戦ポルトガルのレースウイークを迎えても、高橋のケガはまだ万全ではなかったようだ。

 そんななか、高橋はレース1でポイント圏内の15位フィニッシュ。「レース序盤はほかのライダーとポジション争いを強いられてとても厳しかったです。彼らをパスして自分のペースに持ち込むのに少し時間が必要でした。けれど、少しずつリズムよく走れるようになったと思います。レース中盤から最後まで、いいリズムを維持することができました」と前向きなレースとなったようだ。

 しかし、翌日のスーパーポール・レース、レース2ともに17位で終わった。「今日の結果には満足していません。オープニングラップではほかのライダーの遅れをとり、僕のペースも十分な速さではありませんでした」と振り返っている。どちらのレースも終始18番手から17番手を走行する、我慢のレースとなった。

 ちなみに3レース制のウイークを初めて経験した高橋は「このレースフォーマットは大変ですね」とのこと。プロのレーシングライダーからしても、やはり2日間で3レースを戦うのはタフなのだろう。

 一方、清成はレース1で19位、スーパーポール・レースで20位、レース2で19位。日曜日のレース後は「今日はバイクのセットアップに関して、いいバランスを見つけることができました。いつもより柔らかめのフロントタイヤを使うことができるようになったのです。この改善はフロントのフィーリング、バイクへの信頼性に大きく貢献しました」と語っている。前向きな改善を見つけることができても難しいレースを強いられるほど、状況は厳しいのかもしれない。

 モリワキ-アルティア・ホンダ・チームについては、来季のライダーラインアップに高橋の名前が上がるなどの情報が飛び交っている状況である。上位争いをする彼らの姿を期待すると同時に、2020年シーズンに向けた今後の動向にも注目したいところだ。