2019年F1イタリアGPの土曜予選で、フェラーリのセバスチャン・ベッテルは4番手だった。
今回、パラボリカのアウト側の白線から外に4輪すべてが出た場合、そのラップと次のラップのタイムは取り消されるとの取り決めがなされた。ベッテルはQ3最初のアタックラップでワイドになり、国際映像で映し出された画像では、4輪すべてが外に出ているように思われた。
スチュワードはこの件について審議を行い、さまざまなアングルからの画像を調べた結果、タイヤが白線より完全に外に出ているように見える画像がいくつかあった一方で、上から見た画像でフロントホイールの一部が白線の端の内側に入っている可能性を示すものもあったという。これは、「疑わしきは罰せずという原則を当てはめるのに十分なものである」として、スチュワードはベッテルにペナルティは科さないという裁定を下した。
ベッテルはQ3最後の渋滞で2回目のアタックラップは走れなかったため、1回目のこのタイムが取り消された場合、ポジションに大きな影響が出るところだった。ベッテルはこの予選タイム1分19秒457で4番グリッドを確保した。
Q3最後のアタックでは、全車がトウ(スリップストリーム)を利用するための位置取りに集中するなかで渋滞が発生、ベッテルを含むほとんどのドライバーが、時間切れで最後のアタックラップに入ることができずに終わった。
■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 予選=4番手
マシンは本当に調子が良かったし、今日の自分のラップにも満足している。でも予選の展開には満足することはできない。
Q3の終盤、僕らのほとんどが2回目のアタックをすることができなかった。トウなしで、単独で走ったラップはよかった。でも(2回目のランでは)コースに出ていくのが遅かった。トウを使える相手を探していたのだが、明らかに長く待ちすぎた。それで最終的に余裕がなくなってしまったんだ。
結局、ライトがすでに赤になってしまっていたので、最後のアタックを諦めるしかなかった。もちろん落胆している。それでも4番グリッドからなら、うまくやるチャンスは十分ある。明日がどうなるかは様子を見ていこう。