9月7日に行われたスーパーGT第6戦オートポリスの公式予選、スーパーGT GT500クラスのポールポジションを獲得したのはKEIHIN NSX-GTだった。朝の練習走行からQ1でベルトラン・バゲットが、Q2で塚越広大がトップタイムを刻み、予選日の全セッションを最速で終えての2019年シーズン初ポールとなった。
九州西岸の海上を台風13号が通過していった影響もあり、天候が大きく崩れる可能性もはらみつつ迎えた第6戦オートポリスの予選日だったが、結果的に予選セッション中はくもり~晴れ、路面ドライでの推移となった。温度条件はGT300クラスのQ1が開始された14時30分の時点で気温28度、路面温度32度だ。
予選前に発表されたQ1とQ2の出走ドライバーふり分けリストを見ると、今季ポール3回のMOTUL AUTECH GT-Rが、通常はQ1を松田次生、Q2をロニー・クインタレッリと投じるところ、今回はQ1にクインタレッリを立ててきたことが目を引いた。目下シリーズランキング3位で77kg相当のハンデを意識しての布陣か。
GT500クラスのQ1(15分間)は予定どおり14時50分に始まった。各車の動き出しは例によってタイヤ事情による“終了時刻からの逆算”がベースとなり、残り8分を切ったあたりから。残り7分頃にはコース上が賑わってくる。
最初にアタック相当とみられるタイムを刻んだのはRAYBRIG NSX-GTのジェンソン・バトンで、残り時間1分40秒ほどのタイミングで1分35秒846をマーク。続いてARTA NSX-GTの伊沢拓也が1分35秒382でトップへ、さらにリアライズコーポレーション ADVAN GT-Rの高星明誠が1分35秒176で、これを上回る。
残り1分、au TOM'S LC500の中嶋一貴が1分35秒060でトップに立つが、KEIHIN NSXのバゲットがついに1分34秒台に突入、この1分34秒415が最終的にQ1のトップ通過タイムとなった。ZENT CERUMO LC500の石浦宏明が1分34秒733で2台目の1分34秒台に。
トップ通過したKEIHIN NSXの後ろには、ZENT LC500、au LC500、KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)、DENSO KOBELCO SARD LC500(中山雄一)と、ブリヂズトンタイヤ装着のレクサス勢が4台並んでQ2進出を決めた。ただ、100kg相当ハンデを背負うランキング首位WAKO'S 4CR LC500(山下健太)だけは14番手でQ1敗退となった。
6~8位でQ1を突破したのはリアライズコーポレーションGT-R、ARTA NSX、そしてCRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平)だった。MOTUL GT-Rのクインタレッリは10番手でQ2進出ならず。RAYBRIGのバトンは最終的に12番手となった。
Q2(10分間)も予定どおり15時33分にスタートした。ポールポジションを争うのはレクサス4台、ホンダ2台、ニッサン2台である。セッション残り6分30秒あたりから各車がコースへと向かう。
残り1分、最初にアタックタイムを出したのはDENSO LC500のヘイキ・コバライネンで1分34秒725。これをARTA NSXの野尻智紀が1分33秒台突入の1分33秒967で更新した直後、KEIHIN NSXの塚越が1分33秒262で大きく抜け出してトップへ。そのままNSX勢が予選ワン・ツーを決めた。
3位にはリアライズコーポレーションGT-Rのヤン・マーデンボローが入り、もう1台Q2に残ったニッサン陣営のCRAFTSPORTS GT-R、フレデリック・マコヴィッキィは6番手。
レクサス勢はau LC500の関口雄飛が4番手で最上位となり、5番手にDENSO LC500が続いた。平川亮がアタッカーを務めたKeePer LC500が7番手、ZENT LC500の立川祐路が8番手だ。
軽めのハンデ(20kg)も利して好調のKEIHIN NSXは、朝の公式練習からQ1、Q2と予選日に行われた全セッションでトップにつける圧倒ぶりで2019年シーズン初ポール。またQ1アタッカーを務めたバゲットにとってはスーパーGT参戦6年目で初のポールポジションとなった。
2019年のスーパーGT第6戦オートポリス、65周の決勝レースは8日(日)の14時30分にスタートを迎える。