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名取鉄平インタビュー:予選で自己ベストの6番手。「今まで手探り状態だったピレリタイヤを理解できた」/FIA-F3第7戦イタリア

2019年09月07日 12:41  AUTOSPORT web

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FIA-F3第7戦イタリア 名取鉄平
FIA-F3第7戦イタリア予選で、名取鉄平(カーリン・バズレーシング)がハーフウエットの予選で渋滞に苦戦しながらも自己ベストの6番グリッドを獲得。初走行のモンツァながら、得意とするストップ&ゴーのコースで手応えを感じているようだ。

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――会心の予選だった?
名取鉄平(以下、名取):荒れた予選でしたけど、いいグリッドを獲得できました。

――フリー走行から、速さを見せていました。
名取:そうですね。モンツァはまったく初めてなんですけど、走り始めから感触がよかったです。僕のスタイルとして、ストップ&ゴーが好きで、日本だと(ツインリンク)もてぎとか得意なんですね。それがモンツァでもうまくハマったのか、走るたびにどんどんタイムが速くなって行って。いい感じで、フリー走行を終えることができました。さすがにウエットになってからは、そう簡単じゃなかったですけど。

――予選もハーフウエットでしたね。
名取:ええ。セクター2だけ、少し濡れてる難しいコンディションでした。でもその区間で最速タイムを出せたり、調子は良かったです。いい感じで進んでいました。ところがアタックのたびに渋滞にはまって、そのうちタイヤの美味しいところは完全に終わってしまった。でもみんながピットに入ってから、もう1周とアタックしたら、それが結果的に総合5番手タイムになりました。

――ほぼ終わっていたタイヤで、アタックしていた?
名取:ほとんど終わっていましたね。それでも5番手タイムを出せて、ほんとうによかったです。スリップストリームも何も使わずに、あのタイムでしたから。僕としては2セット目のアタックに賭けていたんですけど、他のクルマがスリップの使い合いになってしまって、結局このままでは危険だということで赤旗中断で終わってしまった。そこは不完全燃焼でしたけど、結果が良くてそこは素直にうれしいです。

――クルマの感触からしたら、レースもいい感じで行けそうですか?
名取:まったく未知のサーキットですし、正直イメージが湧かないんです。でもレースは楽しみです。


――フリー走行は、始まってすぐに大雨でしたね。
名取:ええ。なのでドライは、2周だけでした。

――初めてのモンツァで、2周目に(フリー走行)総合5番手のタイムを出したと。
名取:何か最初から、感触よかったです。まるで日本でレースしてるような、居心地のよさでしたね。低速、高速シケインも、自分の思うように走れました。

――(第6戦)ベルギーでポイントを獲得して、調子が上がっている?
名取:タイヤの使い方が(第3戦)オーストリアぐらいから掴め始めていて、でもそのあとトラブルに見舞われたりして、なかなかそれを結果に出すことができなかった。それがようやくベルギーで、自分に合ったドライビングを試せて、成功した感じです。ドライビングとセッティング、両方ですね。

 今回も、その応用というか。その意味でもスパ(・フランコルシャン)は、大きなステップを踏めたレースでした。スパが終わってからは、今回も行けるなと走る前から感じていましたし。今まで手探り状態だったのが、自信が出たと言うか。とにかく今までは、ピレリタイヤの使い方が全然できてなかった。それがやっと、(第5戦)ハンガリーでわかったかなと。一発とレースと、両方ですね。

 予選だったらウォームアップとクールダウンの仕方、レースだったら長丁場をどう持たせるか。日本の高性能タイヤだったら、そういうことを考える必要まったくなくて、チェッカーまでフルアタックでしたから。その習得に、時間がかかりましたね。今日のような低温コンディションだと、ウォームアップが本当に難しかったですけど、エンジニアに頻繁に無線で指示をもらいながら、何とかこなせました。