マツコ・デラックスさんが9月4日に放送された「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレビ朝日系)で、若者の活躍を喜べるようになったと語った。高校野球など若い人達が活躍している姿を見ると無条件に「可愛いわね」と優しい視線を送るようになり、「明日も頑張ろう」と前向きな気持になるようになったという。
有吉弘行さんも昔は高校野球を見ていると「チクショウ!」とジェラシーが湧いていたが、「(歳を重ねたことで)若い子が活躍しているのを手放しで喜べるようになった」と心境の変化が生じたと語った。男性の場合は42歳で厄年が来るが、そのあたりから変わったという。(文:石川祐介)
若者にジェラシーを持てる人のほうが生物としては強い?
しかし、若者の活躍を喜べるようになったことは良い傾向ではあるが、「心穏やかになった反面、生物として若さに対する対抗心がなくなってきたのは人間として良いのかな?」と危機感を覚えるようになったというマツコさん。
有吉さんは「ついに『余生が始まった』ってことだよ。これからの人生、(自分達は)地球にとって無駄な生き物だよ」と切ない自身の立ち位置を口にする。
その上で、有吉さんは「50過ぎても若い人にすごいジェラシーを持っている人を見ると笑っちゃうよね」と語っていたが、マツコさんは「そういう人のほうが生命としては強いのかな」と返していた。
年をとったらからライバル視する対象が変わっただけか
ネット上には、「マツコさんの気持ち、同年代としてわかりすぎる」といった共感の声が多く寄せられた。2人と同じように歳を重ねると、若者に対する見方が大きく変わることは珍しくないようだ。
一方、「それは成功してるからだよ」と2人が若者の活躍を手放しで喜べるようになったのは成功者側に回ったからだと指摘する声も見られた。2人は芸能界のトップである。昔よりも若者に対してジェラシーを感じなくなったのは、自分の置かれている環境や立場が良くなったことで、心に余裕ができたからなのかもしれない。
また、ライバル視する対象者が年齢の上昇とともに変化した可能性もある。30代くらいまでは「20代にはまだまだ負けないぞ」と思っていたが、40代になったことで下の世代ではなく同世代に対抗心を燃やすようになった人もいるだろう。
なんにせよ中高年が若者に対してどのような心持ちでいるかは難しい。「若者には負けないぞ」と思っても少し変だし、若者の活躍を喜んでも「自分はもう老いるだけなのか」と自虐的になってしまう。表面的には若者の活躍を喜びつつ、心の片隅で自分も頑張ろうという気持ちを持つのが良さそうだ。