9月7~8日に、大分県日田市のオートポリスで開催されるスーパーGT第6戦。このレースを前に突然のドライバー交代を発表したK2 R&D LEON RACINGだが、ドライバー交代にはいったいどんな理由があったのだろうか? 今回シートを菅波冬悟に譲り、自らは監督に就任した黒澤治樹に聞いた。
2018年に蒲生尚弥とのコンビで、悲願とも言えるGT300チャンピオンを獲得した黒澤。今季も6戦を終えてランキング10位につけており、第4戦タイでは3位表彰台を獲得するなど、まだトップドライバーのひとりとしての実力を示していたが、第6戦オートポリスを前に、菅波冬悟と交代することになった。
なぜシーズン途中での交代劇となったのかを黒澤に聞くと、「このチームは僕がコントロールしているチームではありますが、別に僕のレースドライバー人生の寿命を延ばすためのチームではなくて、あくまでもプロフェッショナルなチームでいたいと思っていたんです」と語った。
「今だから話せるのですが、昨年あるドライバーと交渉していて、結果的に乗せられないことがシーズンオフに分かり、僕が走ることになった。でも、もともと3年くらい前から、若いドライバーがいてチャンスがあれば乗せたいと思っていたんです。(蒲生)尚弥も成長してくれましたし、そこでバトンタッチできればいいな……と思っていました」
なかなかタイミングが訪れないなか、今回菅波という才能ある若手とめぐり合うチャンスがあり、スポーツランドSUGOで行われた公式テストで採用すると、そのままレースドライバーとして起用することになった。
「たまたま今回はテストのタイミングと、若手を乗せてみたいというタイミングが重なったんです。そこでテストをして、やれるならやろうと」と黒澤。
それでも、シーズンも残り3戦となったタイミングでの交代は不自然な印象があったが、黒澤はむしろ「このタイミングだからこそ」だという。
「人が変われば流れも変わりますし、そういうシミュレーションもしなければいけない。チームもドライバーもこの3戦のうちに慣れてもらって、来年の開幕戦からまた全力疾走できればいいな、と思っています」
そして、ファンとして気になるのは黒澤治樹がドライバーとしても引退となってしまうのだろうか……!? ということだ。ズバリ直撃すると「どうでしょうね」と笑った。
「もう少ししたら発表できると思います。楽しみにしていてください」