ヒュンダイ・モータースポーツは、9月10日に開幕する2019年IAAフランクフルト国際モーターショーに先立ち、WTCR世界ツーリングカー・カップのチャンピオンであるガブリエル・タルキーニ出演のティーザー映像を公開。動画ではIAAでのワールドプレミアが予定される同社初のフルEVツーリングカーマシンとタルキーニが共演している。
ヒュンダイ側から正式なアナウンスはされていないものの、同社はTCR規定をベースとする世界初の電動ツーリングカー選手権『ETCR』への参戦を表明しており、このフルEVマシンは、そのシリーズ用マシンとみられている。
この8月にも「フルEVツーリングカーを公開する」とアナウンスしていたヒュンダイ・モータースポーツは、まだこの新型マシンがETCR用であると公式には認めていないが、代表を務めるアンドレア・アダモは「新しいエレクトリック・プロジェクト発表以降、とても好意的なリアクションを多く得られたこともあり、IAAでこのニューマシンを発表できることにワクワクしているよ」と語った。
「それは、我々のモータースポーツでの旅が続くことを意味し、新たな冒険に向けたブランニュー・チャプターの始まりでもある。未来への展望は非常に明るいし、次週のフランクフルトでより多くの情報を公開できるのを楽しみにしている」
今回の映像で主演を果たしたWTCR王者タルキーニも、以前から『ETCR』への関心を明かしており、プロジェクトが公になった時点から「このヒュンダイの電動モータースポーツ・プログラムへの参加を夢見ている」と話していた。
「もちろん、私もこの真新しいプロジェクトに魅了されているし、もし彼らから誘いを受けたならいつだって準備はできているさ!」
噂では、この新型EVツーリングカーは北米を中心に展開するTCアメリカに参戦する『ヒュンダイ・ヴェロスター N TCR』がベースモデルと言われており、ヒュンダイNのR&D部門を率いるアルバート・ビーアマンもそれを示唆するコメントを残している。
2019年のIAAでは、同じく『ETCR』のベースセッターとして、シリーズオーガナイザーのWSCと緊密な連携を見せてきたセアト陣営も大規模なラウンチを予定し、彼らの『セアト・クプラe-Racer』と、その公式アンバサダー兼開発ドライバーに就任したマティアス・エクストロームの登壇も予定されている。
世界初のフルEVツーリングカー・シリーズとなる『ETCR』は、2021年の本格始動を前に、2020年をプレシーズンとして全4戦のイベント開催が計画されている。