前戦ベルギーGPのマックス・フェルスタッペンは、1周目でキミ・ライコネンと接触してリタイア。去年のベルギーGP以来、21戦にもわたって続いてきた5位以上の入賞記録も、残念ながら途絶えてしまった。そして今回のリタイアの伏線としては、スタートの失敗があった。ホイールスピンしすぎて順位を落としていなければ、あるいはライコネンとの接触は防げていたかもしれない。
今季のフェルスタッペンは第9戦オーストリア、第11戦ドイツ、そして第13戦ベルギーGPと、ここに来てほぼ1戦おきにスタートで問題が起きている。これに関してフェルスタッペン自身は、「いろんな要素が絡んでいる」としながらも、ホンダエンジンの特性に関連があることを否定しなかった。
――ベルギーGPでのスタートの失敗は、実際にはどういうことだったのでしょう。
フェルスタッペン:何が原因かはわかっているけど、解決するのはすごく難しい。今週末にスペック4を積むことで、事態が改善することを期待している。
要はクラッチミートの問題で、クラッチを放した途端に問題が起きるんだ。過去3年はたとえタイミングを失敗しても、あそこまで順位を落とすことはなかった。今年はスタートの失敗が、ダイレクトに結果に響く印象だね。
スタートがよくてもポジションキープが精いっぱいだし、逆にスタートが悪いと、一気に順位を落としてしまう。とはいえスタートの良し悪しは、ものすごく微妙な問題なんだ。すぐに対応できると思っている。ホイールスピンしすぎる問題には、タイヤ温度が低かったとか、そういうことも関わっていたと思うし。
――スタート手順自体に、ミスはなかった?
フェルスタッペン:その時のコンディションに応じて、つねに見直しているからね。この2年は特に、スタートはずっと改善され続けていたんだ。手順自体には、問題はないはずだよ。
大ざっぱに言えば、エンジンの反応の仕方ということだね。低回転での、トルクの出方というか。でも特定のスペックで問題が出たとか、そういうことじゃない。さっきも言ったように、さまざまな要因が絡んでいる。
――ドライバビリティの問題は?
フェルスタッペン:それはない。ホンダ製パワーユニット(PU/エンジン)のドライバビリティは、最初からずっと良好だし。ただ去年までは、何か小さな問題が起きても、すぐにトラクションがオフになっていた。それが今年はクラッチを繋いだ瞬間に、ホイールスピンすることが多い。
――同じパワーユニットを搭載するトロロッソは、問題が出ていないようですが。
フェルスタッペン:トロロッソのことは、よくわからない。僕らはより注目を浴びてて、車載カメラに映ることも多いから、よけい目立つのかもしれないね。でも僕らもいつも、スタートを失敗してるわけじゃない。たとえばハンガリーはすごくうまく行って、首位をキープできた。サーキット特性の微妙な違いが、影響してることは十分にあり得るね。
――ホンダもこの問題は十分に自覚して、対策を行ってきたと思います。スペック4では、再発はしない?
フェルスタッペン:彼らはずっと、努力し続けてくれてる。大丈夫だと思う。