アレクサンダー・アルボンはレッドブル・ホンダに昇格して最初のレースから優れたパフォーマンスを発揮したとして称賛されているが、トロロッソ・ホンダでの元チームメイト、ダニール・クビアトはそれは過大評価であるとの考えを示した。
レッドブルはF1第13戦ベルギーGP以降、ピエール・ガスリーに代わってアルボンを起用することを決めた。ベルギーで初めてレッドブルのマシンに乗ったアルボンは、パワーユニット交換で17番グリッドからのスタートとなりながら、決勝で順位を上げて5位を獲得。チーム代表クリスチャン・ホーナーはアルボンの仕事を称賛した。
クビアトは、同じくパワーユニット交換によりアルボンより後方の19番グリッドからスタート、1周目に11番手に上がり、アルボンの前に出た。クビアトはレース終盤までアルボンより前を走り続けたが、37周目に抜かれ、7位でフィニッシュした。
「(アルボンはレッドブルに移籍して)素晴らしいスタートを切ったと皆が言うけれど、僕にはその理由が分からない」とクビアトはイタリアGPを前にモンツァで語った。
「彼はレッドブル・レーシングのマシンに乗りながら僕の後ろで36周走り続けた。グリッド位置は僕より前だったのにだ。これからよくなっていくだろうけどね」
レッドブルに移ってからのアルボンのパフォーマンスを注視しているかと聞かれたクビアトは、「いつもならそんなことはしないが、スパではずっと彼とポジション争いをしていたから、注目せざるを得なかった」と答えた。
「彼がトロロッソで走っていたのなら、最高のレースをしたと言えるけど、乗っていたのはレッドブルのマシンだ」
「僕は自分が見たことを言っているだけだ。あの日はあれが彼のマシンで可能な最大の結果だったのだろう。でも、僕らはレース中、ずっと戦い、ほとんどの周回で僕はレッドブルのマシンを抑えて走った。スパはマシンの力がものを言うサーキットだ。僕にとっては満足いくレースだったと思う」
シーズン途中にチームを移り、マックス・フェルスタッペンと組むことは簡単なことではないと、クビアトも認めている。
「楽ではないと思うよ。チームメイトはマシンとの相性がよく、自信を持って走っている。そういう場合、常に彼に勝つというのは難しい。でも同じチームならマシンはほぼ同じだから、そのマシンからどういう結果を出せるかという可能性も、ほとんど変わらないはずだ」
「マックスがどういうドライバーなのか、僕は知らない。同じチームで走ったことがないから、正確に判断できない。ただ、今とても好調なのは間違いないね」