トップへ

富田克也監督の新作『典座』予告編 福島と山梨に生きる若き僧侶の苦悩描く

2019年09月05日 19:31  CINRA.NET

CINRA.NET

『典座 -TENZO-』メインビジュアル ©空族
富田克也(空族)監督の新作映画『典座 -TENZO-』の予告編とメインビジュアルが公開された。

全国曹洞宗青年会から依頼を受けて製作された同作は、禅宗の寺院において僧侶や参拝者の食事を司る役職「典座」に注目した作品。道元禅師による『典座教訓』を軸に「3.11」以降の日本における仏教の意義、信仰について探求する。本山での修行を共にし、それぞれ福島と山梨で暮らす兄弟子の倉島隆行と弟弟子の河口智賢、曹洞宗の高僧・青山俊董らが出演。公開は10月4日。

メインビジュアルには「何の為の信仰か? 誰の為に祈るのか?」というコピーと共に法衣を着た智賢、作業着で手を合わせる隆行、微笑む青山の姿などが写し出されている。

予告編では、青山が「私自身がこの命を誰にも差し上げていない」「一日生きるためにどれだけの命を頂戴しているかわかりません」と告げるシーンや、智賢がアレルギーで倒れた息子を抱きかかえて病院に向かう場面、隆行が津波によってなぎ倒された墓石の前で読経する様子、対話する智賢と青山の「本当にやりたいことができないこの人生なんなんだろうって考えたときに私は全部投げ出しました」「結構ですね。反発されて結構だと思います」というやりとりが確認できる。