何も考えずにお金を使う会社はダメだが、かといって必要以上にケチな会社も問題だろう。企業口コミサイト「キャリコネ」には、会社が「ケチすぎる」という声が多数寄せられている。
「不動産業なのに住宅手当も出なく大変ケチな会社です。上層部だけいい思いして下のものは使い捨て、という表現がぴったりかと」(不動産管理、20代後半、男性、契約社員、年収250万円)
「儲けている割にケチな会社で、社宅がぼろい。それに既婚の場合、社宅に空きがある状態で民間のアパート・マンションに住むと、住宅手当が月に5000円しか出ない」(建築・設備関連職、30代前半、男性、正社員、年収620万円)
手当や福利厚生周りがしょっぱいと従業員としてはやる気が削がれる。
「駐車場完備」はウソ 実際は路肩に駐車
「高級宝飾品ブランドの企業です。オフィスがまだ新しく、モダンでおしゃれです。トイレには香水が置いてあり、自由に様々な香りを楽しめる。香水のサンプルがもらえたりするので、女性としてはかなり嬉しいです。損したというか、備品に関してとてもケチな会社。文房具類が充実していません。ぼろぼろなものが多くてちょっと幻滅した」(広報、30代前半、女性、派遣社員、年収280万円)
「入社する際に『駐車場完備』と記載されてあったが、実際には駐車場はなくて路肩に駐車する。出張時のホテル先は『ビジネスホテルは高い』という理由で、カプセルホテルになる。出張手当ては出ない。印象は、ドケチな会社で、金、金、金の事しか考えていない」(カスタマーサポート、20代後半、男性、派遣社員、年収14万円)
高級ブランドを扱う企業では、そのイメージを崩さない「香水売り場」のような空間で働けるようだ。それだけに、使いこまれた古い備品の数々を目にすると、ケチくさく感じてしまうのだろう。
路上駐車にしても、それこそ駐禁を取られてしまったらかえって損失だ。遠方まで行かせて経費削減でカプセルホテルとなれば、社員のことなんか考えていない会社と思われても仕方ないだろう。
「ケチな会社です。高額なものなら相見積もりは普通だと思うけど、1万円程度の製品を購入するだけで相見積もりが必要。しかも見積先の2社にコストダウンを要請します。この手間がどれだけ通常業務に対して無駄なのか……」(研究開発、20代後半、男性、正社員、年収470万円)
1万円のものを買うのすら手続きが大変となったら、他の仕事も色々面倒ごとがあるのだろう。取引先と値切り交渉するのも工数がかかる。これではやってられない。
目先のことしか考えない短絡的なコストカットは、「結果的に高い買い物になる」というのが、今回の口コミから往々にして読み取れる。転職の際は、ある程度は余裕のある会社を選ぶことがポイントになるだろう。