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『弘中綾香のオールナイトニッポン0(ZERO)』放送前 『ひろなかラジオ』に見た“革命家の資質”

2019年08月31日 15:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(画像提供=(C)AbemaTV)

 本日8月31日深夜より、テレビ朝日のアナウンサー・弘中綾香がパーソナリティーを務める『弘中綾香のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)が放送される。


(参考:弘中綾香アナ、人生初のロリータメイク&ファッションに「目覚めちゃったかもしれない」


 ニッポン放送(※フジテレビの関連会社)は2019年に入り、『ゴッドタン』『青春高校3年C組』など多くのテレビ番組を手がける、テレビ東京のプロデューサー佐久間宣行が水曜日深夜の『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』を担当。6月にはTBSテレビを退社し、フリーアナウンサーとなった宇垣美里が『オールナイトニッポン』の単独パーソナリティーを務めるなど、メディア・放送局の垣根を超えた挑戦が見受けられる。そんななか、佐久間、宇垣に続き、抜擢されたのが弘中というわけだ。


 佐久間はテレビ東京入社前にニッポン放送の入社試験を受けており、伊集院光を“ラジオの覇王”と讃えるほどのラジオリスナー。宇垣は火曜パートナーを務める『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ)にて“サブマシンガン”のような毒舌トークの持ち主と、それぞれパーソナリティーとして抜擢される理由はある。


 弘中の場合は、今年3月に日本武道館で開催された『オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館』に感銘を受け、その流れで4月に『オードリーのオールナイトニッポン』へゲスト出演。そこでぶちまけた強烈な本音の数々と「夢は革命家」というキラーフレーズ、ラジオ番組を持ちたいという再三のアピールが、今回のパーソナリティー担当に繋がっているのだろう。


 『ミュージックステーション』のサブMCを5年間担当し、オードリー・若林正恭のアシスタントとして出演する『激レアさんを連れてきた。』で本格的ブレイクを果たした弘中。愛らしい見た目と裏腹に、若林も恐れる毒舌っぷりが人気の彼女だが、『オールナイトニッポン0』の放送を前に、AbemaTVで自身の初冠番組『ひろなかラジオ』を配信しており、これが『オールナイトニッポン0』の中身を垣間見れる内容となっている。


 弘中曰く「テレビとラジオとYouTubeのハイブリット」だという『ひろなかラジオ』は、7月29日に放送を開始し、月曜日から木曜日に毎日配信、8月28日に#16で最終回を迎えた。Instagramに届いた質問に答えたり、気になることに広く浅く挑戦するラジオ番組で、「俳優を目指すために大学を辞めようと思う」という声には「私に聞く問題ではない。ご家族と相談するべきですよ」、「好きな人が2人います! 選べそうにありません」には「それは好きな人ではない。2人と付き合ってみたらいいと思う」、「大学で友達ができない! 友達とはなんですか?」には「大学1年生で友達なんて出来るわけないじゃん」とズバズバ斬っていく様子にパーソナリティーとしてのセンスを感じる。


 『オールナイトニッポン0』の放送では、弘中が高校3年間女子校に通った経験から女子高へのイメージを募集する「女子高!!!」、オリジナルの「I love you」を募集する「月がきれいですね」の2つのコーナーが設けられる予定で、深夜ラジオリスナーからのメールを一刀両断していく姿が想像できる。


 韓国のオーディション番組『PRODUCE X 101』の魅力を熱く語り反響を受けた「#8」がありながら、弘中が大ファンの講談師・神田松之丞を迎えた最終回はラジオリスナーにとってはたまらない回となった。


 神田はレギュラーラジオ『神田松之丞 問わず語りの松之丞』(TBSラジオ)を務めていることもあり、自然とトークは弘中が務める『オールナイトニッポン0』の話題に。裏ではレギュラー枠を「狙ってます」という弘中の本音も飛び出す中、松之丞は佐久間が弘中の存在に怯えていることを伝える。さらに松之丞は弘中を「女・古舘伊知郎」と例え、ラジオ作家・佐藤健一氏も弘中を絶賛していたとのこと。しかし、当の本人は「好きな先輩と嫌いな後輩がいる」とポロッと言ってしまうように一つひとつのワードのインパクトが強く、言葉の塩梅を模索しているという。


 そんな弘中からの相談に松之丞は「テレビと違ってラジオは全部言える媒体で『悪口言っちゃうから心配です』って先に言っちゃう。思ってることは口に出して言う方がラジオでは愛される、っていうのを僕が嫌われた伊集院さんに学びました」と自虐を交えながら教え、弘中の共感と笑いをかっさらっていった。


 まるで助走期間とも言える『ひろなかラジオ』を経て、弘中は『オールナイトニッポン0』でどのようなトークを繰り広げるのだろうか。放送枠が『オードリーのオールナイトニッポン』からの流れというのもあり、リトルトゥース(オードリーのラジオリスナー)をも巻き込んでいくだろう。佐久間は先週の放送のアフタートークでも、弘中の放送に言及している。ラジオリスナーが注目しているのは、10月に待ち受ける秋の改編。革命家・弘中によって、佐久間の“航海”は終わってしまうのか。『弘中綾香のオールナイトニッポン0(ZERO)』はラジオリスナー必聴の番組だ。


(渡辺彰浩)