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Sexy Zone 中島×菊池、King & Prince 岸×神宮寺、なにわ男子 藤原×大橋…胸熱くなるジャニーズコンビ

2019年08月30日 06:41  リアルサウンド

リアルサウンド

 時代を超えて語り継がれる名作には、バディものが多い。2人の性格や境遇は真逆で、出会いの印象は最悪。派手にぶつかっているほど物語は盛り上がる。「コイツにだけは負けたくない」とライバル視し、ときには周囲にまで気まずい空気が流れる。それでも、お互い心のどこかでは相手のことを認めているのがたまらない――。


(参考:V6 坂本×長野、嵐 二宮×相葉、Sexy Zone 中島×菊池……“シンメ”ならではの熱い絆) 


 そんなバディもののお手本のような関係性が、現実にもある。それがSexy Zoneの菊池風磨と中島健人の、“ふまけん(風磨&健人)“コンビと言われる2人だ。雑誌『anan』(9月4日号)で、“ふまけん“が表紙を飾った。特集は、ずばり「相性(バディ)の化学反応」。ふたりの出会いはジャニーズ事務所のオーディションだ。菊池は、かなり早い段階でジャニー喜多川社長に「YOUたちは、ずっと一緒だよ」と言われたのだと振り返る。


 ジャニーズでは、何百人といるジャニーズJr.の中で、ユニットを作っては解体し、シンメ(シンメトリーのポジションで踊るコンビ)を組んでは入れ替わりを繰り返して、CDデビューするグループを検討していく。ふまけんも、Sexy Zoneとしてデビューする以前に、いくつかのユニットを経験した。だが、そのシンメは決して変わることはなかった。


 社交的で、まるで息をするように甘いセリフが出てくる、ナチュラルボーン・アイドルな中島。一方、人見知りタイプながら、一度心を許した相手にはとことん愛情を注ぐ男気あふれる菊池。対照的な2人だが、その根本にある負けず嫌いなところ、てっぺんを目指すという情熱、美学を曲げない芯の強さが驚くほど似ているのだ。それゆえに、相容れない時期もあった。近づけば、お互いのトゲで傷つけ合うと、あえて距離を取っていたことも。


 そんな2人を、ヒヤヒヤしながら見守っていたファンも少なくないだろう。だが、出会いから11年。彼らが大人になるにつれて、その存在の大きさを認め合い、今や「最悪で、最高」と言い合える仲に。いがみ合っていた2人の雪解けシーンは、バディもののクライマックス。『anan』の対談インタビューでも、菊池が次の仕事のために先に出ていった後、中島が1人残り「彼の存在が今の僕っていう人間を作ってくれた」とぽつりと語っているのも、多くの“ふまけん“ファンの涙を誘ったに違いない。


 スターの卵たちが集うジャニーズには、ふまけんのように運命的なバディと呼ばれるコンビが他にもいる。『anan』には、King & Princeの岸優太と神宮寺勇太の“Wゆうた“コンビ、今勢いを増している関西ジャニーズJr.のユニット・なにわ男子の藤原丈一郎と大橋和也の“丈橋“コンビが登場している。


 同じ「ゆうた」と読む名前を授かり、同じ時期にジャニーズに入り、自然と仲良くなっていった“Wゆうた“。こちらのコンビは、共通の使命が絆を深めた。King & Princeの前身となる期間限定ユニット「Prince」では、岩橋玄樹と3人で活動してきた。繊細な岩橋を守り、そしてデビューした後も“6人のKing & Prince”を守っていこうと、2人の絆は使命感と共に強くなった。


 ストイックな岸を支えたいという神宮寺。そんな神宮寺を「年下だけど僕より器が大きい」と尊敬する岸。まさに戦友だ。ふたりの対談も、“夢に向かう実体験を踏まえたバラードを一緒に歌いたい“という前向きな言葉で締めくくられているのも印象的だ。今年ジャニーズ伝統の舞台『DREAM BOYS』のメインキャストを引き継いだ2人。ここからまた新たなバディドラマが広がる予感がする。


 そして“丈橋“コンビの物語も、なにわ男子として舞台『少年たち 青春の光に…』の初座長を務めるという大きな山場を迎えている。出会って、約10年。「なあなあなあ」と話すこともないのにちょっかいをかける大橋に、「もとリーダー力をつけてくれ」「それじゃあかんやろ」とお尻を叩く藤原。


 そんな厳しい言葉を投げかけながらも「僕は最年長でもあるし、フォローに回る側の人間なんで。その分、大橋には思う存分脱線してもらえたらと思ってます」と、最終的には自由な大橋の良さを引き出そうする藤原の愛情が見え隠れする。遠慮のないやりとりがまるで、夫婦漫才のようで微笑ましい。


 ジャニーズには、1人ひとりの成長を見守る面白さに加えて、不思議な縁で結ばれるシンメや、その存在を抜きに語れないライバルとの出会い、そして運命共同体と覚悟を決めて向き合う人間ドラマがある。バディ・ムービーが好きな人なら、彼らの人生をかけた物語に、きっと胸を熱くするに違いない。(佐藤結衣)