短編映画『歩けない僕らは』の予告編、ポスタービジュアル、新たな場面写真が公開された。
回復期リハビリテーション病院を舞台にした同作の主人公は、勤務1年目の理学療法士・宮下遥。左半身が不随になった柘植篤志を、入院から退院まで初めて担当することになった遥が慣れない仕事に戸惑いながら、日野課長と田口リーダーの指導のもと現実と向きあっていくというあらすじだ。遥役に宇野愛海(ex.私立恵比寿中学)がキャスティング。監督は佐藤快磨が務めた。
ポスタービジュアルには「人生が懸かっているのに、言えなかった言葉がある。」というコピーと共に遥と、落合モトキ演じる左半身不随の柘植が向き合う様子が写し出されている。
予告編では「もとの人生に戻れますかね?」という柘植のセリフや、遥が柘植のリハビリを手伝うシーン、山中聡演じる日野課長が「なんでこの仕事選んじゃったんだろう」と板橋駿谷演じる田口リーダーに語る場面などが確認できる。今回の発表とあわせて板橋と山中からのコメントが到着。
11月23日から公開されることが決まった同作は『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019』国内コンペティション短編部門観客賞を受賞。佐藤快磨監督の初長編作となる『ガンバレとかうるせぇ』と併映される。
■板橋駿谷のコメント
俺自身が両膝の前後十字靭帯を断裂して、手術とリハビリをしました。
その時は治すのに必死で、周りの人達がどう思ってるなんて考えられなかったけど撮影中、自分に関わってくれたみなさんの事を思い出し、改めて、人は支えあいながら生きているんだなと感じました。
大切な事を思い出させてくれる作品ですので是非、たくさんの方にみてもらいたいです。
■山中聡のコメント
『歩けない僕らは』の撮影は僕の実家の隣町で行われた。こんな近くにこんな大きな病院があったのか?と思うのと同時に、こんな近くにこんなにも多くの方々が病気の後遺症と闘っているのか!とも思った。塀一枚の中と外ではまるで世界が違う。主人公の柘植は塀の向こう側に行く。僕らも柘植と何ら変わらない、同じなのだ。80代の先輩が「焦った方がいいぞ、あっという間に老人になるぞ」と言っていた。人生は瞬く間に終わる。だから、最もやりたい事、最も大切な事だけをやるべきだ。この映画を通じてそう思いました。