『土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」』が2020年1月18日からNHK総合で放送される。
同作は、阪神・淡路大震災の被災者の心のケアに奔走する在日韓国人の精神科医・安和隆の姿を描くもの。自分の居場所を探し続ける青年時代を経て、妻・終子と共に心穏やかな日々を送っていた安和隆が、阪神・淡路大震災の被災地で「精神科医としてできること」を模索し始めるというあらすじだ。
同作の脚本を手掛けるのは、NHK・FMシアター『冬の曳航』で『平成29年度文化庁芸術祭』ラジオ部門優秀賞、『第54回ギャラクシー賞』奨励賞を受賞した桑原亮子。日本におけるPTSD研究の先駆者である精神科医・安克昌の遺族関係者への取材から得た事実をもとにしたオリジナルストーリーとなる。1960年生まれの安克昌は阪神・淡路大震災直後に精神科ボランティアをコーディネートし、避難所などでカウンセリングや診療活動を実施。臨床報告としてまとめた書籍『心の傷を癒すということ~神戸…365日~』で『第18回サントリー学芸賞』を受賞したが、2000年に逝去した。
レコードと読書を愛する「はにかみ屋」の主人公・安和隆役を柄本佑が演じるほか、妻・終子役に尾野真千子、和隆の親友・湯浅浩二役に濱田岳、和隆の兄・安智明役に森山直太朗がキャスティング。音楽を世武裕子が担当する。
主演の柄本佑は「桑原さんの描かれる登場人物は皆、文字という2次元の世界で3次元的に苦しんだり、悲しんだり、喜んだり、生き生きと躍動しています。そんな脚本に出会えた事に興奮しています」とコメントを寄せている。
収録は10月上旬から12月下旬にかけて、兵庫・神戸や関西で行なわれる。
■柄本佑のコメント
現在、桑原亮子さんのホンが3話まで手元にあります。桑原さんの描かれる登場人物は皆、文字という2次元の世界で3次元的に苦しんだり、悲しんだり、喜んだり、生き生きと躍動しています。そんな脚本に出会えた事に興奮しています。10月より安達もじり監督たちと共に安克昌さんを探す旅がいよいよ始まります。愚直にまっすぐ、安さんの人生を生きていこうと思います。頑張ります。