メルセデスのバルテリ・ボッタスは、最近のホンダ製パワーユニット(PU/エンジン)の進歩は、メルセデスがより懸命な取り組みを行うモチベーションになるだろうと語っている。
そんなボッタスの意見に、「彼は正しいと思う」とメルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは同意した。
「我々は順調な勝利の流れに乗っていたが、今ではいっそう激しくプッシュする必要があると感じている。他のチームが追いついてきているし、レベルを維持してトップの基準となることよりも、追いつくことの方が簡単なのだ」
過去5年にわたり、メルセデスはコンストラクターズおよびドライバーズ選手権でタイトルを独占してきた。だがF1を永遠に支配できるチームはいない。
「これまでに誰も6年連続でコンストラクターズおよびドライバーズ選手権タイトルを獲得していないのには理由がある。なぜならそれは簡単なことではないからだ」とウォルフは語った。
「そのことは誰もが分かっていると思う。だが我々はトップに留まるために、さらに激しく、うまいやり方でプッシュしなければならない」
レッドブル・ホンダのドライバーであるマックス・フェルスタッペンは、第9戦オーストリアGPと第11戦ドイツGPで優勝した。第12戦ハンガリーGPでは、ポールポジションからスタートし、そこでも優勝するかに見えたが、最終的にメルセデスのルイス・ハミルトンに次ぐ2位でフィニッシュすることになった。
「レッドブルのシャシーは常に最高なものだったし、今でもそれは変わらない」
「そしてホンダPUは昨年から今年にかけて大きな一歩を踏み出している。彼らを称賛すべきだ。こうした状況はF1にとっても喜ばしい。なぜならホンダが強力であることはF1、そして競争にとっても良いことだからね」
「4番目のパワーユニットサプライヤーが競争力を持っているとしたら、それはチーム全員にとって全体的にポジティブなことだ。それはチームを改善しなければならないことを示しているし、非常にポジティブな挑戦だと見ているよ」
ハミルトンはチャンピオンシップで250ポイントを獲得して首位に立っている。2位のボッタスは188ポイント。3位のフェルスタッペンは181ポイントだ。ウォルフは、フェルスタッペンが今後のタイトル争いにおけるライバルだと考えているのだろうか?
「そうだ。これから10戦があり、獲得できるポイントが260ポイントある。純粋に計算をしてみれば、マックスをタイトル争いのライバルとして真剣に捉える必要があることが分かる。我々がふたりのフェラーリドライバーをタイトル争いのライバルとして捉える必要があるのと同じようにだ。我々はスロットルから足を離している余裕はないのだ」