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WEC:元F1ドライバーのマルドナドがイオタから離脱。ダ・コスタが後任に収まる

2019年08月27日 12:11  AUTOSPORT web

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イオタ・スポーツからの離脱が明らかになった元F1ドライバーのパストール・マルドナド
まもなくWEC世界耐久選手権の2019/2020年シーズンがイギリス・シルバーストンで開幕するが、その直前になってLMP2チームのイオタ・スポーツがドライバーラインアップの変更を発表。パストール・マルドナドとアントニオ・フェリックス・ダ・コスタの交代がアナウンスされた。

 元F1ドライバーのマルドナドは今季、LMP2クラスの強豪のひとつであるイオタスポーツが走らせる38号車オレカ07を、ロベルト・ゴンザレス、アンソニー・デビッドソンという昨シーズンのドラゴンスピードと同じラインアップでシェアし、スポーツカーの最高峰シリーズに参戦する予定だった。

 しかし、2012年スペインGPウイナーは開幕戦を1週間前に控えた今月23日、同チームのラインアップから突如外れることに。マルドナドはこの発表に際し、「当事者間のバランスが取れてないため」ドライブを継続することができなかったと説明している。

 そんなマルドナドの代役として、イギリスのスポーツカーチームが白羽の矢を立てたのがダ・コスタだ。

 元BMWワークスドライバーであるダ・コスタは、2014年からBMWドライバーとしてDTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦。WECには2018/19年“スーパーシーズン”のLM-GTE Proクラスにエントリーした、BMWチームMTEKのメンバー入りを果たし全8ラウンドで82号車BMW M8 GTEをドライブした経験を持つ。

 かつてはF1のテストドライバーも務めたポルトガル人は8月30日に開幕するWECシルバーストン4時間レースで、ゴンザレスとデビッドソンと新たにトリオを結成。自身初となるプロトタイプクラスでのWEC/ル・マン24時間レース参戦を果たす予定だ。

 しかし、強豪LMP2チームに加入したダ・コスタだが、2019/20年もWECと並行してABBフォーミュラE選手権に継続参戦することが予想されている。

 現時点までに正式発表はないものの、27歳のポルトガル人は約6年間所属したBMWワークスを離れ、アンドレ・ロッテラーが離脱したDSテチーターに新加入する可能性が高いと考えられているのだ。

 大方の予想どおりチャンピオンチームにシートが得られた場合、その契約ではフル電動フォーミュラシリーズが優先されることが理解されている。

 現在までに明らかになっている暫定カレンダーでは、WECのバーレーンとセブリング戦がフォーミュラEのイベントと日程が重なっている。そのため、ダ・コスタがWECに全戦出場する可能性は低いとみられる。

 なおイオタが走らせるもう1台、37号車オレカ07は当初の計画どおり、ジャッキー・チェン・DCレーシングの名の下でウィル・スティーブンス、ガブリエル・オブリ、ホー・ピン・タンの3名がマシンをシェアして2019/20年シーズンを戦っていく予定だ。