F1レギュレーションが大幅に変わる2021年に、新しいF1チームがエントリーするかもしれないと報じられている。
“パンテーラ・チーム・アジアF1”という名称のチームが、イギリスのシルバーストンサーキットのそばに仮の拠点を設けて活動を始めていると、RaceFans.netが伝えた。
同ウェブサイトがこのプロジェクトの関係者から得た情報によると、チームの共同創設者のひとりは、WEC世界耐久選手権でロシアのSMPレーシングのマネージングディレクターを務めたベンジャミン・デュランであるということだ。
パンテーラ・チームはすでに、テクニカルディレクターやスポーティングディレクターなど主要スタッフ何人かと契約、一部スタッフは他のチームとの契約終了後に正式に加入する予定だという。空力部門責任者はティム・ミルンで、彼はルノー、ホンダ、スーパーアグリ、トヨタ、ケータハム、マノーなどに所属していた人物。2017年に使用する予定のマノーのマシン製作にも関わったが、マノーはこの年、F1に参戦することができずに解散した。
F1は2021年にレギュレーションを大幅に変更する予定だが、詳細確定の期限が今年の10月末に延期された。パンテーラ・チームのプロジェクトについて正式に明らかになるのは、新レギュレーション発表後になるとみられる。
パンテーラは、フェラーリとの強固な提携の下でF1に参入したハースと同様の体制でデビューを目指すものと考えられている。ハースはフェラーリからパワーユニット以外にも多くのパーツの提供を受け、デビューイヤーの2016年からまずまずの成績を挙げてきた。パンテーラも、大手マニュファクチャラーと提携し、規則で許される限りのパーツの供給を受けたい考えであり、2021年の規定が明らかになるのを待っているといわれる。
FIAは、新レギュレーションが確定した後に、2021年に新規参入を希望するチームを募集するための手続きをスタートするかもしれない。そこからパンテーラのプロジェクトの方向性が決まり、本格的に動き出すことになると予想されている。