ラウジッツリンクでのDTMドイツ・ツーリングカー選手権第7戦。25日にレース2が行われ、レネ・ラスト(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・ロズベルグ)が制し、DTM500戦目のウイナーに輝いた。
1984年の初開催から35年、38のサーキットでレースが行われてきたDTMは、節目となる500戦目をラウジッツリンクで迎えた。
ポールポジションを獲得したのは、ジェイミー・グリーン(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・ロズベルグ)。2番手にはジョナサン・アバーディン(アウディRS 5 DTM/WRTチーム・アウディ・スポーツ)が入り、前日のレース1で勝利を飾ったニコ・ミュラー(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・アプト・シェフラー)が3番手。王者を争うライバルのラストが4番手で2列目に並んだ。
記念すべき500戦目のスタートが切られると、ポールのグリーンがトップでターン1へ。アバーティンが出遅れ、ミュラーはスタートミスで中団に飲み込まれてしまう。
2番手にはラスト、3番手にロビン・フラインス(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・アプト・シェフラー)が続く。ミュラーは10番手までポジションをダウンしオープニングラップを終える。
4周目、グリーンが譲るかたちでチームメイトのラストがトップに浮上する。
ミュラーは8周目終わりにピットイン。早めのタイヤ交換を行い、追い上げを狙う。
トップを走るラストは、12周を走行してピットイン。3番手のフラインスも続く。ラストはタイヤ交換組トップでコースに復帰。フラインスは、先にピットインしたミュラーたちに交わされポジションを落とすことに。
トップを走るグリーンは17周目終わりでタイヤ交換へ。コースに復帰するとフラインスの後ろとなる実質6番手にポジションを落とす。
全車がタイヤ交換を終え、ラストは21周目にトップに復帰。チャンピオンを争うライバルのミュラーが2番手、マイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・フェニックス)が3番手と続く。
上位7台がアウディ勢で、チャンピオン争いに踏みとどまりたいランキング3位のマルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM/BMWチームRMG)は8番手で前を追う展開に。
ラストはリードを築きレースをコントロールしていく。終盤、5番手のグリーンはフラインスにアタック。しかし、なかなか前に出ることができない。
29周目にようやくフラインスを交わしたグリーンだったが、前を走るロッケンフェラーの背後に迫る。しかし、攻略できずに55分が経過しファイナルラップへ。
ラストは5秒差で今シーズン5勝目を挙げ、2位はミュラー、3位にロッケンフェラーでDTM500戦目は終了した。
DTM500戦目を完勝で飾ったラストは、「DTM500戦目のレースにふさわしい、完璧なレースだった。スタートが勝利のカギだったと思うよ。ペースはとても良かった。(序盤は)ジェイミー(グリーン)がすぐ後ろにいて、いい状況になっていることをわかっていた」
「ピットストップ後は、マージンを築くことができたけど、油断はできなかったね。でも、メカニックたちが一晩中働いてくれたので、クルマは完璧だったよ」とコメント。
スタートで出遅れるも2位となったミュラーは、「最終的にはそれほど悪い結果ではなかった。この週末はクラッチに問題があったんだ。スタートは大丈夫だと思っていたが、僕の間違いだったね」とレース後に悔しさを語った。
残り2ラウンド4戦となった2019年のDTM。ランキング1位のラストは234ポイント。20ポイント差でミュラー。ランキング3位のウィットマンは67ポイント差となり、厳しい状況に追い込まれている。