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WRC:トヨタ、タナクが4SSを制し首位を堅持。マキネン「非常に順調だが、明日は厳しい戦いになる」

2019年08月24日 12:51  AUTOSPORT web

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オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
8月23日、WRC世界ラリー選手権第10戦ドイツのデイ2が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTはランキング首位のオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合トップとなったほか、クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が表彰台に手が届く総合4番手、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が僅差の5番手につけている。

 シーズン第4戦フランス以来のターマック(舗装路)ラリーとなる今戦のラリー・ドイチェランド。その競技2日目は日中のサービスを挟んで3本のステージを各2回走行するスケジュールで行われた。

 前日のSS1で総合首位に立ったタナクは迎えたデイ2でも持ち前のスピードを発揮。オープニングのSS2こそライバルのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)に先行を許したものの、SS3でのステージ優勝を皮切りにSS4、SS6、SS7の合計4本のステージで最速タイムをマークし総合トップの座を堅持してみせた。

 また、僚友のミークとラトバラも安定したペースで上位争いを展開。午後のSS5ではミークが2番手タイムをマークするなど速さをみせ、一日の終わりには総合3番手と3.5秒差の4番手につけた。5番手となったラトバラもチームメイトとわずか2.2秒差と、こちらも表彰台を争う位置につけている。

 TOYOTA AGZOO Racingラリーチャレンジプログラムに選出され、今回初めてWRCの舞台でヤリスWRCをドライブしている勝田貴元は完走を目標に安定した走りを続けている。順位は前日と変わらず総合11番手だ。

「ラリーはまだ序盤だが、ここまでのところ非常に順調といえる」と総括するのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTのトミ・マキネン代表。

「オット(・タナク)の走りはとても素晴らしかったと思うが、総合2位の選手(ヌービル)も非常に速く、僅差の首位争いが終日続いた。このような状況においてミスは絶対に許されないが、オットはとても上手くコントロールしている」

「クリス(・ミーク)とヤリ-マティ(・ラトバラ)が表彰台を狙える位置につけているのもまた、喜ぶべきことだ。彼らは自信を持ち、リラックスしているように見えるよ」

「明日はとても長い1日で、難易度が高いバウムホールダーのステージも走行することになる。レッキの時点で、道の表面には滑りやすい砂や砂利がこれまで以上に多く広がっていたようなので、非常にトリッキーな路面コンディションでの厳しい戦いになると予想しているよ」

 2日目も首位でラリーを終えたタナクは「今日は、予想どおり皆がとてもハードに攻めたので、タイム差がつきにくく大接戦でしたが、とても良い1日だった。僕はこういった緊張感のある戦いがとても好きだ」とコメント。

 また、チームメイトのラトバラも概ね満足できる1日だったと言うが、課題もあるようで、「朝から走りのフィーリングは良かった。だけど、時々減速のタイミングが遅くなり、コーナーの出口でスピードが伸びないことがあるので改善の必要性を感じた」と述べている。

 24日のデイ3は、サービスパークの東側から南側にかけてのエリアで4本のステージを各2回走行する。8本のSSの合計距離は157.92kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は505.19kmだ。