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チェット・ベイカー最期の数日間を描く 『マイ・フーリッシュ・ハート』11月公開決定

2019年08月23日 17:12  リアルサウンド

リアルサウンド

『マイ・フーリッシュ・ハート』

 チェット・ベイカーの知られざる最期の数日間を映画化した『My Foolish Heart(原題)』が、『マイ・フーリッシュ・ハート』の邦題で11月8日より公開されることが決定し、予告編とポスタービジュアルが公開された。


参考:映像はこちら


 1950年代のジャズ・シーンに彗星のごとく現れ、トランペットの清冽な音色と中性的な歌声によって、マイルス・デイヴィスを凌ぐほどの人気を獲得したチェット・ベイカー。ウエストコースト・ジャズのスーパースターから、悲しき孤独なジャンキーへと堕ちていったベイカーは、その極端に起伏の激しい人生そのものまで伝説化されてきたが、彼が58歳の時にオランダ・アムステルダムのホテルから転落死した際の真相は、未だ謎のベールに覆われている。


 リサーチに3年の歳月を費やした、オランダの新鋭、ロルフ・ヴァン・アイク監督が撮り上げた本作は、ベイカーの“最期の数日間”に焦点を絞った長編デビュー作。主役を務めるのは、アイルランドのロックバンド「The Walls」「The Stunning」のボーカルとしても活躍する、俳優・ミュージシャンのスティーヴ・ウォール。ジャズの歴史に輝かしい功績を残したベイカーは、なぜ異国オランダの道ばたで無残に息絶えたのか。


 ポスタービジュアルは、トランペットを持ちうつむき気味のベイカーの姿に、「音楽だけの、愚かな人生だったのか」というキャッチコピーが添えられている。


 予告編では、タイトル曲「マイ・フーリッシュ・ハート」や「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をはじめ、数々の名曲と共に、ベイカーが謎の転落死を迎えるまでの数日間をノワール調の映像世界で辿っていく。愛する人は去り、借金も返せず、ジャンキーとして堕ちていく中で、音楽だけは決して止めることがなかった彼が奏でる美しい音色に隠された光と影が映し出されている。(リアルサウンド編集部)