旅行は気の合う者同士、自由に楽しむことに尽きる。しかし社員旅行になると、そうもいかないようだ。キャリコネニュース読者から寄せられたエピソードを見ていこう。管理・事務職の20代男性は、強制的に有給が消化されることに不満を漏らす。さらに、
「自由参加という名の強制で、不参加の場合は査定が下がる。1年目は一発芸を強要されるが、面白くなければ査定に響く」
と評価ありきの実状を明かした。
「妊婦、子どもがいようがお構いなしにタバコを吸う、ホテルのロビーで大声をあげる」
営業職の40代女性は、「海外に連れていってもらえるのはありがたい」とした上で、社内ではあり得ないタバコ事情について憤る。
「皆で食事に行くと、お構いなしにタバコを吸う社員がいる。タバコを吸わない私としては大変迷惑な上に、常識のない人間と同列に見られるのが嫌です」
酒癖が悪い社員も多く、「ホテルのロビーで大声をあげたりするため恥ずかしい」と綴った。
社長が部屋に来て酔いつぶれたフリをして寝ようとする
クリエイティブ職の40代女性は、社長主体の社員旅行に悲痛な胸の内を叫ぶ。強制参加の社員旅行は、社長の趣味で必ず国内の温泉に決まる。そして、女性社員は浴衣の着用も義務付けられているが、温泉宿の備え付けのためサイズが合わず、はだけるという。
「正直着たくありません。でも着ないと社長から『なぜ着ないのか』『常識がない』『自意識過剰だ』『見られることの何がそんなに嫌なのか』と責め立てられるので、みんな我慢してます。女性社員は酌婦をやれと、面と向かって言われます」
社員数が少なく、夜は大部屋での男女雑魚寝。社長はそれをいいことに、必ず部屋に来て酒を飲み、そのまま酔い潰れたふりをして寝ようとする。女性らが抗議をすると「これのどこがセクハラだ」と怒鳴り散らす始末だ。
「若い子が可哀相なので、酒に強いアラフォー社員が防波堤になっています。ただ同じ女性社員の中にも『見られても減るもんじゃないのに』『異性と雑魚寝するくらいで大袈裟な』『下ネタが嫌だと思う方がおかしい』という人がいるので、げんなりします」
そんな社員旅行の幹事は、「業務の一環だから」と勤務歴の浅い社員が命じられる。社長と幹部職員は毎回、好き勝手に注文を付けて、少しでも意に沿わないことがあると激怒するため、「幹事をやった子は、近いうちに退職する」というジンクスがあるそうだ。
「宴会後は自腹で強制的に風俗店をハシゴさせられる」
販売・サービス職の40代男性は、元勤務先の社員旅行で味わった理不尽な思い出を綴る。旅費は、毎月の給料から天引きされる積立方式。ところが、役員たちは会社が出していると勘違いしているため、お礼を言わないといけない状況だったという。
しかも余裕を持って積立していたにもかかわらず、残った分は旅行中の小遣いとして返還されることはない。全て使い切られるのだという。会社からの経費捻出もなく、男性は仕方なく自腹で残りの旅費を払ったという。その上、
「宿泊先での宴会後は外に連れ出され、自腹かつ強制参加の大人の店(性風俗店)でした。それをハシゴさせられるから堪ったものではありません。しかも、拒否したら『付き合いができない奴は相手にしない』」
と、旅行明けから仲間外れにされたと明かす。
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