とんかつ・カツ丼チェーンの「かつや」の新商品「生姜からあげだれのチキンカツ丼」(税込637円)が話題となっている。同商品は8月19日に発売開始。チキンカツ丼の上に、生姜たっぷりのタレを絡めたからあげを"タレ"としてかけるというもので、揚げ物の上に揚げ物という暴虐の限りを尽くしたようなメニューだ。定食もある(税込745円)。
ツイッターでは「新メニューから正気を感じ取ることができない」「鶏肉の上に鶏肉をかけるという意味の分からない狂ったパワープレイ」といった困惑の声が多く寄せられている。実際、どんなメニューなのだろう。キャリコネニュース編集部も食べてみた。
断じて「からあげにタレをかけたもの」ではなく、これはからあげを含め「タレそのもの」
店に行くと、注文から5分程度で「生姜からあげだれのチキンカツ丼」はやって来た。目に入るのは、やはりチキンカツの上にのった"茶色のテカテカしたもの"こと、タレとしてのからあげだ。
丼自体は並サイズなのだが、ほぼ米が見えない。確認すると、丼の一番下に米、その上にキャベツが乗っており、さらにその上に大きなチキンカツ(米とキャベツが見えないレベル)、そしてからあげがかかっている。
からあげの形状は、いわゆる惣菜のからあげではなく、一枚の鶏肉を揚げてとんかつのようにカットしたもの。食べてみると生姜焼きのタレのような、生姜をきかせた甘辛醤油の味わい。めちゃくちゃ味が濃い。
肉自体は柔らかいが、衣に味が染み込んでいる。噛みごたえのある生姜焼きジュレをそのまま食べているような感覚だ。断じて「からあげにタレをかけたもの」ではなく、これはからあげを含め「タレそのもの」なのだということが分かる。
ぜひ、からあげが"タレ"扱いな世界線を体験して欲しい
チキンカツに"タレ"をつけて食べると、濃さが緩和された。カツのサクサクした食感と"タレ(肉)"の柔らかさの食感コントラストがきもちいい。さらにキャベツと白米を口に入れる。甘辛と生姜の組み合わせなんて食欲が増す要素しかない。
正直、最初は「からあげがタレって言っても、どうせ最後らへんはタレが足りなくなってチキンカツに追いダレするんだろうな」と思っていた。しかし、白米・キャベツ・チキンカツ・タレを一緒に食べてやっと"ちょうどいい濃さ"だと感じた。改めて、からあげは調味料なのだと認識した。
完食すると20代後半女性の筆者は満腹。からあげ on チキンカツのボリュームは伊達じゃない。何よりからあげが"タレ"になるポテンシャルがあったとは知らなかった。かつやはときには既成概念を壊すことも大切なのだと教えてくれた。ぜひからあげがタレ扱いな世界線を体験して欲しい。
また、かつやは9月13日にロースカツ・ヒレカツ・メンチカツ・エビフライが乗った「全部のせカツ丼」(定食も)を発売するという。すごい。